宮戸川~古今亭志ん朝・古今亭志ん生・三遊亭円楽他






お笑い・漫才芸人列伝お笑い・漫才芸人列伝
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宮戸川《上》(お花半七なれそめ)~古今亭志ん朝

《上》 お花半七なれそめ

将棋に凝っている半七、今日も夜遅くまで碁会所に入り浸りで家に帰りますが家に入れてもらえません。

一方、半七の幼馴染で向かいに住むお花も友達の家で歌加留多をしていて遅くなり、締め出されたています。

困った二人、半七は「叔父の家で泊めてもらう」と言うと、お花も「一緒について行って泊めてもらえないか」と聞きます。

半七は、「叔父さんは早合点で有名、こんな夜遅く女を連れていけばどんなことになるかわからないから」と渋りますがお花は後をついてきます。

叔父さんの家に着きますと案の定、二人を見るなり俺にまかせておけ、うまい具合にまとめてやると言って二人を二階へ上げ、布団は一組しかないから仲良く寝ろと言います。

半七とお花、仕方なく背中合わせで横になりますが、雨が降り雷が鳴りましてお花が半七の懐へ飛び込みます。

宮戸川・下 柳家小満ん

《下》

叔父のとりなしで夫婦になったお花と半七。叔父さんに小さな店を持たせてもらい、一生懸命に働いて店も少し大きくなって幸せに暮らしていましたが、お花が浅草参りをした帰路、雨に降られて小僧に傘を取らせに行っている間に行方不明になってしまいます。

三年後、もうお花は死んだものと半七は三回忌の法要を行い、その帰路。

雇った船に船頭の兄貴分という男が泥酔状態で同乗してきます。酔いにまかせてこの男、「生涯忘れられない思いをしたことがある、雷門で雷で癪を起こしたらしく気を失っている素人の女を三人で担いでさんざんなぐさんだ上に殺して吾妻橋から宮戸川(浅草川)に捨てた。」と話します。

覚書

サゲは、船頭の兄貴分がお花を殺したと聞いた半七、「これで様子がガラリと知れた」と、兄貴分と相対したところで小僧の定吉に起こされ「夢は小僧の使い(夢は五臓の疲れ)だ」と地口でサゲます。

原作は大坂の刀屋の手代半七と遊女お花の心中事件、大坂長町であった女性の腹切り事件、実際にあった二つの事件を近松門左衛門が脚色して一遍の物語にしたもので、正式には「お花半七長町女腹切」。浄瑠璃や歌舞伎などで演じられ「お花半七」の通称で知られます。

落語でも昔は上下で語られましたが、志ん生以降は上のなれそめまでが宮戸川として定着しています。

宮戸川《上》(お花半七なれそめ)~古今亭志ん生