噺家の語りを役者がドラマ風に再現するNHKの人気落語番組『超入門!落語 THE MOVIE』の演目を、古今東西の名人で聴き比べ。

落語をはじめて聴く初心者も素直に楽しめる演目ばかりです。

超入門!落語 THE MOVIE シーズン1

(2016年10月~2017年2月)
NHK総合テレビ 水曜 22:50-23:15

演 目
概  要
聴き比べ
パイロット1
3月28日
元犬
四万六千日 お暑いさかりでございます。 江戸落語では蔵前、上方では天満の天神さん界隈が舞台になります。 ここに真っ白な犬が住み着いており、シロと呼ばれて可愛がられていました。 参詣する人に「来世は人間になるよと言われたシロは 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 古今亭菊之丞, 桂三枝(文枝), 桂文我, 金原亭馬吉
紙入れ 貸本屋の新吉。出入り先のおかみさんと割りない仲が続いています。 おかみさんから、今日は旦那の帰りがないから泊まりにおいでと手紙をもらい、それを紙入れにしまって出かけます。 三遊亭圓生, 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 古今亭志ん輔, 古今亭菊之丞, 柳家喬太郎, 柳家小さん(五代目), 桂歌丸, 立川談志, 立川談笑
パイロット2
7月22日
お菊の皿
九枚と聞いたら震えついて死んでしまうぞ。 町内の若い衆が集まり、播州皿屋敷にお菊の幽霊が出てこれが大層別嬪だというので、みんなで一目見に行こうということになります。 三遊亭圓生, 五街道雲助, 柳家喬太郎, 桂文我, 桂文治, 桂枝雀, 桂米朝, 立川談志
庖丁 清元の師匠に生活全般面倒をみてもらって小遣いまでもらっている久治。弟分の寅呼び出し、脇に新しい女ができたので今の女房とうまく別れて 三遊亭圓生, 桂文珍
第1回
10月19日
かぼちゃ屋
与太郎が八百屋の叔父さんに呼び出され、昨日お前のおっかさんが来て息子を遊ばせといても困るから何か仕事をさせてくれと頼みに来た。 お前も二十歳なんだからしっかりしろと 春風亭柳朝, 柳家小さん, 柳家小三治, 桂ざこば
お見立て 吉原の喜瀬川花魁のもとへ毎日のように通って来る地方人の杢兵衛さん。 喜瀬川はこの男が嫌でたまらない。 「いま病気だと言って追い返しとくれ」と牛太郎に頼みます。 古今亭志ん朝, 春風亭柳好
第2回
10月26日
粗忽長屋
八五郎と熊五郎は同じ長屋に住む粗忽者同士。 八五郎が浅草の観音様へお参りに行った帰り、広小路で人だかりがしているのでのぞいてみると、行き倒れで死んでいます。 顔を見せてもらうと、熊五郎によく似ている 古今亭志ん生, 柳家小さん(五代目), 柳家小三治, 桂文珍, 立川談志, 金原亭馬生
目黒のさんま さる殿様、秋のよき日に遠乗りを思い立ち、馬を駆って屋敷を飛び出します。 急な思いつきで殿様が出かけてしまいましたから、家来達は大慌てで後を追います。 三遊亭圓生, 三遊亭金馬, 春風亭柳橋, 林家正蔵(八代目・彦六の正蔵), 金原亭馬生
第3回
11月2日
転失気
ある住職、体調が悪く医者に診てもらいます。 医者に「てんしき」があるかと聞かれた住職、何のことかわかりませんが、知らないと言うのが大嫌いな性分で、「ございません」と答えます。 三遊亭圓生, 三遊亭金馬, 春風亭一之輔, 林家たい平, 柳家三三, 柳家喬太郎
粗忽の釘 引っ越し最中の家。箪笥や畳などの大きな家財は運び出しが終わり、亭主があとは俺が一人で持っていくと大きな風呂敷を広げ、大きなものから順に積んでいきます 柳家小さん(五代目), 柳家小三治, 桂枝雀, 滝川鯉昇
第4回
11月9日
時そば
ある男、夜鷹そばを呼び止めてしっぽくを頼み、アタリヤという屋号を褒め、割り箸を褒め、丼を褒め、出汁、蕎麦を褒め、竹輪もぶ厚い結構結構と食べ終わります。 古今亭志ん朝, 柳家喬太郎, 柳家小三治, 桂吉朝, 桂文我, 桂枝雀
三年目 他人も羨む仲の良い夫婦、妻がふとしたことから病の床につき、主人も一生懸命看病をしますが六人変えた医者もさじを投げ、もう今日か明日かという状況になります。 三遊亭圓生, 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 柳家小三治
第5回
11月30日
猫の皿
掘り出し物を探して地方を回る道具屋。茶店で休憩をしますと近くで猫がエサを食べています。 この道具屋、かわいがっていた鶏を猫に食われたことから大の猫嫌い。よくこんなものを食い物屋の前に置くなと店の主人に文句を 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 柳家小三治, 桂米朝, 立川志の輔
三方一両損 神田白壁町 左官の金太郎、柳原の土手で財布を拾います。 中には三両の金と書付、印形が入っています。 書付を確認すると大工町の吉五郎(熊五郎)のもの。 困っているだろうと早速家を訪ねます。 三笑亭可楽, 古今亭志ん朝, 春風亭柳朝, 立川志の輔, 立川談志
第6回
12月7日
長短
気の長い長さんと短気な短七。正反対な二人ですが小さな頃から仲が良い。 長さんが短七のところへ来て、「ゆうべ 夜中に 小便が したくなって・・」と話し出します。  柳家喜多八, 柳家花緑, 桂文治, 雷門助六
はてなの茶碗 茶道具や茶碗の鑑定では京都一の目ききと名高い茶道具屋の金兵衛。 ある日、この茶金さんが、清水観音下音羽の滝の茶店で茶をのんでいましたが、湯のみ茶碗をひっくり返したり、日に透かしてみたりして、六度も首をかしげている。 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 桂枝雀, 桂米朝
第7回
1月4日
初天神
新しい羽織を誂えて誰かに見せたい熊五郎。女房に、今日は初天神だから羽織を出せと言います。 女房は、息子の金坊を連れて行ってくれと頼みます。 熊五郎は、あいつはこれ買ってくれあれ買ってくれとうるさいと 春風亭一之輔, 柳家さん喬, 柳家小三治, 桂文我, 笑福亭仁鶴
饅頭怖い 有名な落語で、この噺の筋を知らない人はいないと言ってもよい「饅頭こわい」です。 前座が落語の修行の最初に覚える「前座話」として定着していますが、上方落語としての正式なものは、五十分ほどかかる大ネタです 古今亭志ん生, 柳家喬太郎, 柳家小さん, 桂枝雀, 桂米朝
第8回
1月11日
釜泥
大泥棒 石川五右衛門が釜茹での刑になったことから、泥棒仲間が世の中から釜をなくしてしまおう、釜という釜をすべて盗んでやろうと相談がまとまります。 まず標的になったのが豆腐屋さん。 三遊亭円楽(六代目・楽太郎), 柳家三三, 桂文我
二番煎じ 火事と喧嘩は江戸の華。特に冬には火事が多くなることから商家の旦那衆が夜に番屋に集まって夜回りを始めようとしています。 普段は共同で番太郎という夜回りをしてくれる人を雇うのですが、 三笑亭可楽, 古今亭志ん朝, 桂南光(べかこ), 立川談志
第9回
1月18日
風呂敷
亭主の友人半七が訪ねてきたので、中に入ってもらって話しをしているところに、今日は遅くなると言って出かけた亭主が突然帰ってきます。 この亭主は無類の焼きもち焼き。 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 立川志の輔, 立川談志
不動坊 長屋に住む利吉に大家さんが訪ねてきて、お前さんは手まめによく働き、貯めた金を低利で貸して助かっている者も多いと聞く。しかし人間金ができたらそれでいいというものでもない、女房をもらう気が 柳家小さん, 柳家小三治, 桂ざこば, 桂吉朝, 桂文珍, 桂枝雀, 桂米朝, 笑福亭仁鶴
第10回
2月1日
ちりとてちん
旦那のところに近所に住む男が訪ねて来ます。 今日は旦那の誕生日というので、酒は白菊、鯛の刺身、茶碗蒸しなどを出され、いちいち「初めて食べる」と喜んで食べ、旦那も上機嫌。 三遊亭圓生, 古今亭志ん朝, 柳家小さん(五代目), 桂文楽
田能久 阿波徳島の田能村の百姓 久兵衛。芝居好きで役者としても上手く好きな者が集まって『田能久一座』を結成して村々を巡業をするようになります。この人気を聞きつけて、伊予宇和島から依頼が来たので出かけ、大した評判になって毎日満員続き。 三遊亭圓生, 立川談志
第11回
2月8日
粗忽の使者
杉平柾目正の家臣、地武太治部右衛門(じぶたじぶえもん)は家中でも有名な粗忽者ですが、殿様はその粗忽さをおもしろがって重用しています。 この柾目正の親戚筋にあたる赤井御門守がこの噂を聞いて 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 柳家小さん, 桂ざこば
妾馬 何にもいらない、おふくろに一回だけ孫を抱かせてやってくれませんか。 大家が八五郎を呼び、大名・赤井御門守様の側室に上がったお前の妹のお鶴がお世継ぎを産んだ。ついては八五郎にも褒美をくださる 三笑亭可楽, 三遊亭圓生, 三遊亭金馬, 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 柳家さん喬
春スペシャル 5月2日
演 目
概  要
聴き比べ
藪入り 「見てえんだけど目が開かねぇんだ・・。開けると涙がこぼれちまうんだよォ」 昔の奉公というのは、ほんの十歳くらいの頃に商家などに入り、食事や寝泊りをしながら仕事を憶えていきます。 三遊亭圓楽, 三遊亭好楽, 三遊亭金馬, 古今亭今輔, 柳家小三治
夏スペシャル 8月14日・15日
演 目
概  要
聴き比べ
茄子娘 東海道は戸塚の宿から一里ほど離れた村の禅寺の住職。 本堂脇の畑で大好きな茄子を作っては食するのが何よりの楽しみ。 ある夏の夜。お尚が蚊帳に入って寝ようとすると、友禅の着物を着た十七、八の美しい娘が 入船亭扇辰
死神 消える 消えるよ・・ 金がなく生活もままならない男、いっそ死んでしまおうと大きな木を見つけて首をくくろうと思います。 しかし初めてだからどうやったらいいかわからない 三遊亭圓生, 三遊亭金馬, 柳家さん喬, 柳家小三治, 立川志の輔, 立川談志
化物使い 本所の割下水の吉田のご隠居、人使いが荒く奉公人が居着きません。 日本橋葭町の桂庵(口入れ屋)千束屋(ちづかや)に紹介されて来たのが杢助(もくすけ) 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 林家正蔵(八代目・彦六の正蔵), 桂三木助(三代目), 桂南光(べかこ), 立川談志

超入門!落語 THE MOVIE シーズン2

(2017年10月~)
NHK総合テレビ 木曜 22:25-22:50

演 目
概  要
聴き比べ
第1回
10月5日
幾代餅
米屋の奉公人 清蔵がここ三日ほど寝込んでご飯も食べず床があがりません。 聞き出したところ、人形町の絵双紙屋の前に掛けられていた幾代太夫の絵姿に一目惚れをして 古今亭圓菊, 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 古今亭菊之丞, 柳家さん喬, 柳家権太楼, 金原亭馬生
ざる屋 ある男、天満源蔵町の笊(いかき)屋重兵衛で売り子を探していると聞いて、紹介状をもらいます。 お前はしゃべりなので要らないことを喋らないように。 五街道雲助, 桂枝雀, 桂米朝, 笑福亭松鶴, 金原亭馬生
寿限無 前座噺を真打が語ると面白い噺になるのか 柳家喬太郎, 桂文我, 桂春団治(三代目), 立川談志
替わり目 世の中に女房くらい有り難いものはないね。 酒を飲んでへべれけの男が夜道を歩いています。 「俥差し上げましょうか」と俥屋が声をかけると「力持ちだなぁ、じゃあ差し上げてみてくれ」とからかい、 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 桂枝雀, 桂米朝
第2回
10月12日
くっしゃみ講釈
化け物屋敷と呼ばれて長らく人が住まない家が最近講釈場になり、東京から来ているという講釈師 後藤一山の口演で繁盛しています。 三遊亭金馬, 春風亭一之輔, 桂吉朝, 桂枝雀, 桂米朝
第3回
10月26日
六尺棒
「床屋へ行ってくる」と言って吉原へ行き、十日居続けた夜、家に帰ってきて店の戸を叩きます。 「夜半おそくどなたです? 店は十時限り、お買い物なら明朝にお願いします」 と中から親父の声が 三遊亭園馬, 三遊亭小遊三, 古今亭志ん生, 立川談志
権助魚 網取り魚っちゅうのはあるかね。 旦那が妾を囲っているらしいと疑う女房。 飯炊きの権助を呼んであれこれと聞き出しますが権助はいつも途中ではぐれてしまって知らないと言います。 古今亭右朝, 古今亭菊之丞, 春風亭昇太, 柳亭芝楽
第4回
11月2日
井戸の茶碗
屑屋を営む「正直清兵衛」が、立ち寄った誓願寺棚の裏長屋で、身なりは粗末だが美しい娘に声をかけられて屑を引き取りに入ったのが、千代田卜斎という浪人の家。 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 柳家さん喬, 立川志の輔
第5回
11月9日
松山鏡
「亡き人の恋しきときは鏡をぞ見よ」 鏡というものを知らない人が大半だった時代の話。 越後の松山村に正直正助と言われる実直な男がおりました。 両親が亡くなって十八年の間墓参りを欠かしたことがない親孝行 柳家三三, 桂文楽, 桂文治
茶漬間男 ある女房、突然お風呂へ行くと言い出して亭主がお茶漬けを食べていますが家を飛び出します。 外で待っていたのは間男。いつもは出会い茶屋に行くのですが男は財布を忘れてきたと言い、 三遊亭圓生, 桂米朝
第6回
11月16日
そば清
毎日蕎麦屋にきて十枚の蕎麦をペロッと食べてしまう男に、近所の男が十五枚食べられるかどうか、一分で賭けをやらないかと声をかけます。 男は十五枚をぺろっと平らげ一分を受け取って返って行きます。 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 桂吉弥, 桂文治, 桂枝雀, 桂米朝
熊の皮 仕事が早く終わった甚兵衛。腹が減ったと帰ってきて足を洗うと言いますと、洗濯物を洗ってくれ、干してくれと女房。 ようやく足を洗って飯にしてくれと言いますとお膳がない。 春風亭柳枝, 桂文朝
第7回
11月30日
木乃伊取り
吉原角海老に居続けの若旦那をどうにか連れ帰ろうと。 若旦那が三日も帰らない。心配して探し回りますと吉原の角海老で居続けていることがわかります。 主人は番頭に命じて迎えに行かせますが、番頭も帰ってきません。 三遊亭圓生, 柳家さん喬, 立川談志
第8回
12月7日
たいこ腹
伊勢屋の道楽息子 孝太郎は、ありとあらゆる遊びをやりつくし、これからは良いことをしようと、鍼医の元に弟子入りして修業を始めます。 こういう習い事をしますと、誰かに試したくなる 三笑亭可楽, 三遊亭小遊三, 古今亭右朝, 春風亭柳好, 春風亭柳橋, 林家小染, 柳家喬太郎
尻餅 大晦日。貧乏長屋住まいの八五郎夫婦。 女房が八五郎に、近所では皆 餅をついているのにうちではつかないのかと文句を言っています。 八五郎、金がないので餅なんかつけない、餅なんぞ食わなくても死にゃしないと 入船亭扇橋, 春風亭一之輔, 桂子南, 桂雀松, 笑福亭三喬
第9回
12月14日
置泥
夏の夜中にある長屋に泥棒が入ります。蚊帳燻しを焚きっ放しにしている家を見て、灯も倹約して寝ているらしい、金を溜め込んでいるに違いないとこの家に入ります。 三遊亭圓遊, 三遊亭金馬, 五街道雲助, 柳家小さん
掛け取り 今日は大晦日。年が明けますと十五日くらいまでは掛取りもできない風潮でしたので、商売人は皆この日に払ってもらおうために町を駆けずり回っています。 三遊亭圓生, 桂米朝
第10回
1月11日
けんげしゃ茶屋
大晦日。商家の奥では春を迎える準備、店では節季の勘定で旦那は邪魔にされて行き場がなく散歩をしています。 桂文珍, 桂米朝
第11回
1月18日
うどん屋
冬の夜、かつぎ屋台のうどん屋に酔っ払いがやってきます。 酔っぱらいにからまれ、女には怒られ今日はさんざん。 ある大店の前を通りかかると小さな声でうどん屋を呼ぶ声が。 三笑亭可楽, 柳家小さん, 柳家小三治, 桂吉朝, 桂枝雀
百川 江戸は日本橋、浮世小路にあった名代の料亭「百川(ももかわ)」に、百兵衛という下働きの男が来ます。 当分洗い方の手伝いをして、慣れてきたら出前なども頼みたいと話していると二階のお客さんから呼ばれます。 三遊亭圓生, 古今亭志ん朝, 古今亭志ん生, 柳家さん喬, 柳家小三治, 金原亭馬生
第12回
1月25日
夢の酒
梅雨のある日。大黒屋の若旦那 徳三郎が店の奥で寝ています。 若女将のお花が風邪をひくからと徳三郎を起こします。 徳三郎「今日はたいへんにご馳走になりました」と言いながら起きます。 お花と気付いて、せっかくいいところだったのにと言いますと、お花はおもしろそうな夢だと 入船亭扇辰, 柳家さん喬, 桂文楽
道具屋 毎日ぶらぶらと遊んで暮らしている男。叔父が呼び出し自分が内職でやっている夜店の道具屋を手伝うように言います。 柳家小さん, 柳家小三治, 桂文我, 桂文治, 桂枝雀, 桂米朝
第13回
2月1日
崇徳院
恋煩いの若旦那のために崇徳院の句を手がかりに奔走する熊五郎。 十日ほど前から若旦那が患いついてしまい、医者に見せても薬の盛りようがない、「これは気の病である」と医者に言われた旦那は 三遊亭圓楽, 三遊亭百生, 古今亭志ん朝, 桂ざこば, 桂三木助(三代目), 桂米朝, 金原亭馬生
後生鰻 あるご隠居。信心深く、殺生はしない。 蚊に血を吸われても痛い痒いを我慢して吸わしてあげるほど。 ある日、浅草の観音様へお詣りをしまして天王橋のところまできますと、鰻屋が鰻を割き台に乗せてキリを通そうとして 古今亭志ん生, 桂文珍, 桂歌丸
第14回
2月8日
茗荷宿
東海道神奈川宿に茗荷屋という名代の料理屋がありましたが、当代の主人の道楽がたたって店をつぶし、宿場はずれに小さな宿屋を開きます。 しかし、客あしらいも悪く宿も汚いため、いっこうに客が寄り付かない。 柳亭市馬
めがね泥 頭のところへ連れて来られた新米の泥棒、この町内のことが詳しいと聞いたので呼んだと頭が言いますと、隣の町内に長く住んでいたので詳しいと答えます。 金のある家はどこだと聞かれ、古金屋で鉄屑がいっぱいある。 そうじゃない、財産家はどこだと聞かれると代々金持ちの家があるが 桂子南, 桂米朝
第15回
3月3日
ふだんの袴
いささか普段の袴である。 上野広小路の御成街道。侍相手の道具屋が多くあり、そのうちの一軒に貫禄のある侍が訪ねてきます。 墓参の帰りで供にはぐれた。少し休憩させてもらいたいと床机に腰をかけ、 春風亭一之輔, 林家正蔵
堪忍袋 笑う門には福来る いいことは真似でもいいからしてごらん。  のべつ喧嘩の絶えない熊五郎夫婦。熊五郎の出入り先の主人が家の前を通りかかりますとまた大声で喧嘩をしています。 主人は二人に、唐土の故事を聞かせます。 三遊亭金馬, 春風亭柳枝
第16回
3月8日
親子酒
大酒飲みの親子。息子は将来のある身、間違いがあってはならないと自分も禁酒をするから息子も飲まないようにと約束をします。 さて、禁酒から10日余り過ぎまして息子が外に出かけた日、親父は我慢ができなくなり 三笑亭可楽, 柳家小さん(五代目), 桂枝雀, 金原亭馬生, 鈴々舎馬風
初音の鼓 骨董好きの殿様にいろいろな道具を持ってくる吉兵衛。 重役の三太夫に、義経公が静御前に賜ったという『初音の鼓』を持ってきたので取次をお願いしたいと頼みます。 三遊亭圓生, 柳家喬太郎, 立川談志