『昭和元禄落語心中』(しょうわげんろくらくごしんじゅう)

昭和元禄落語心中 コミックセット
落語を題材とした雲田はるこ著の人気漫画で、TVアニメとしても放送されました。
このページでは、アニメ版を中心として話の中に出てくる演目を古今東西の名人で聴き比べてみてください。

『昭和元禄落語心中』の演目聴き比べ

演 目
概  要
聴き比べ
1.あくび指南 八雲と助六篇 第三話、助六再び篇 第二話
ある男、あくびの稽古をしに行きたいと友達を誘います。 あくびなんてのは稽古する必要はないと言うのを無理に誘って「あくび指南所」へ。
三笑亭可楽 / 古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生 / 桂枝雀 / 桂米朝 / 立川談志
2.明烏 八雲と助六篇 第三話、助六再び篇 第四話、第七話、第十二話
雌猫が近寄ってもダメなほど晩生(おくて)で、本ばかり読んでいる日本橋田所町・日向屋半兵衛のせがれ時次郎。 固いのは良いが固すぎるのはいけないと、旦那が町内の遊び人源兵衛・太助に頼み
三遊亭圓窓 / 古今亭圓菊 / 古今亭志ん朝 / 林家はな平 / 柳家喜多八 / 桂文楽 / 立川談志 / 金原亭馬生
3.鮑のし 助六再び篇 第二話
仕事に行ったが途中で身体の調子が悪くなって帰って来た男。 考えたら腹が減ってるんだ。飯を食わせろと女房のお光に言いますが、飯も米も金もないと言う。
三遊亭圓楽 / 三遊亭百生 / 古今亭志ん生 / 林家木久扇 / 桂文枝
4.居残り佐平次 八雲と助六篇 第九話、助六再び篇 第三話、第五話、第六話、第九話。助六が真打ち披露の場でかけます。
貧乏長屋の連中を連れて品川遊郭に来た佐平次という男。 翌日、連れを帰しますが自分は居残りをします。 連日飲み食いをしながら、勘定を催促されると、連れが持ってくると言って取りあいません。
三遊亭圓生 / 古今亭右朝 / 古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生 / 春風亭柳好 / 柳家小満ん / 桂文朝 / 立川志らく / 立川談志
5.浮世床 八雲と助六篇 第十三話
昔の床屋というのは若い者のたまり場で、将棋盤、碁盤、貸本など遊び道具には事欠かず退屈はしませんでした。 ある床屋に今日も男達が集まっています。
三遊亭圓生 / 三遊亭圓遊 / 露の五郎兵衛
6.牛ほめ 八雲と助六篇 第六話
叔父さんに呼び出された与太郎。隣町の池田にもう一人の叔父が家を建てたのをほめて小遣いをもらって来いと言います。
春風亭柳好 / 桂文我 / 笑福亭仁鶴 / 笑福亭松喬
7.応挙の幽霊 1巻 京都の夜会で八雲が演じた噺
旦那の好きな幽霊の掛け軸を持って旦那のところへ何度も行った骨董屋。ずっと留守で明日にしようかと思っていたところへ旦那が訪ねてきます。 早速掛け軸を旦那に見せて円山応挙の作だと
三遊亭円歌(二代目) / 入船亭扇橋 / 笑福亭生喬
8.お血脈 八雲と助六篇 第六話
信濃の善光寺に「お血脈(おけちみゃく)」という印があり、金百疋の浄財を捧げて額にこの印を押してもらうと、どんな罪状も消滅して極楽往生ができるというので
古今亭志ん生 / 桂文治 / 立川志の輔
9.置泥 八雲と助六篇 第八話
夏の夜中にある長屋に泥棒が入ります。蚊帳燻しを焚きっ放しにしている家を見て、灯も倹約して寝ているらしい、金を溜め込んでいるに違いないとこの家に入ります。
三遊亭圓遊 / 三遊亭金馬 / 五街道雲助 / 柳家小さん
10.火焔太鼓 八雲と助六篇 第七話
商売下手の道具屋の甚兵衛さんが、汚い太鼓を仕入れ「またこんなモノ買ってきて」と女房に怒られています。 買ってきてしまったものは仕方がないと、丁稚の定吉にハタキをかけさせますと
五街道雲助 / 古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生 / 桂南光 / 桂文治 / 橘家圓太郎 / 立川志らく
11.笠碁 助六再び篇 第二話
毎日のように碁を打っている二人、今日もあれこれと言い合いながら碁を打っています。 今日は待ったなしの一番だ。と始めますが「こりゃぁまずいなぁ、この石どけてくれないか」とすぐに待ったをかけます。
柳家小さん・金原亭馬生・古今亭志ん生・立川談志・桂ざこば
12.鰍沢 八雲と助六篇 第一話。八雲独演会の演目です。
江戸から身延山(山梨県南巨摩郡)へ父親の骨を納めに行った新助。 帰り道、鰍沢へ向けて身延山を出ますが大雪で道に迷ってしまいます。 こんなところで野宿をしたなら死んでしまう、どこかに人家はないかと
三遊亭圓生 / 古今亭志ん生 / 林家正蔵
13.紙入れ 八雲と助六篇 第九話
貸本屋の新吉。出入り先のおかみさんと割りない仲が続いています。 おかみさんから、今日は旦那の帰りがないから泊まりにおいでと手紙をもらい、それを紙入れにしまって出かけます。
三遊亭圓生 / 古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生 / 古今亭志ん輔 / 古今亭菊之丞 / 柳家喬太郎 / 柳家小さん(五代目) / 桂歌丸 / 立川談志 / 立川談笑
14.紺屋高尾 八雲と助六篇 第八話
神田の紺屋染物職人の久蔵。十一歳の時から奉公し、二十六となった今でも真面目一方で働いてきましたが、ここ三日ほど寝込んで床が上がりません.
三遊亭圓楽 / 三遊亭圓生 / 桂歌丸 / 立川志の輔 / 立川談志 / 立川談春
15.黄金餅 八雲と助六篇 第三話、助六再び篇 第二話
下谷山崎町に住む願人坊主 西念は金に執着して相当小金を溜め込んでいるとの噂。最近体が悪く寝込んでいますが金がもったいないと医者にも行かず薬も買わない
古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生 / 立川談志
16.五人廻し 八雲と助六篇 第七話
明治初めの吉原。売れっ子の花魁喜瀬川を待っていますが夜が更けても一向に現れない。 寝ずの番の若い衆(牛・ぎゅう)が、男の部屋に入ります。
三遊亭圓生 / 五街道雲助 / 古今亭右朝 / 古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生 / 林家正蔵(八代目・彦六の正蔵) / 立川談志
17.子ほめ 八雲と助六篇 第二話
ご隠居を訪ねた男「タダの酒があるって聞いてきたんですが」 「タダの酒じゃない、灘の酒だ」 ご隠居、タダの酒を飲みたいならもう少し愛想よくしないといけない。
柳家喬太郎 / 柳家小さん(五代目) / 桂吉朝 / 桂枝雀 / 立川談志
18.子別れ 八雲と助六篇 第十話。
「子は鎹(かすがい)」として知られる子別れ。上中下の各段があり、上段は「強飯の女郎買い」で独立した噺としても語られます。 上中段は滑稽噺、下段は人情噺として
三笑亭可楽 / 三遊亭圓生 / 古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生 / 立川談志
19.品川心中 八雲と助六篇 第五話、第六話、第七話
品川遊郭の白木屋でずっと板頭(いたがしら)を張っていたお染。 トウが立って来まして小じわを白粉で隠し、この間まで鼻先であしらっていた子供にいい客がついて自分が二番三番に落ちる。
三遊亭圓生 / 古今亭志ん朝 / 春風亭柳朝 / 立川談志 / 金原亭馬生
20.死神 八雲と助六篇 第一話、第四話、第八話、第十話、第十三話、助六再び篇 第九話、第十二話
主人公の与太郎が、八雲に弟子入りをするきっかけとなった噺で、全編を通したテーマとなっています。
金がなく生活もままならない男、いっそ死んでしまおうと大きな木を見つけて首をくくろうと思います。 しかし初めてだからどうやったらいいかわからないと独り言を言いますと、
三遊亭圓生 / 三遊亭金馬 / 柳家さん喬 / 柳家小三治 / 立川志の輔 / 立川談志
21.芝浜 八雲と助六篇 第十二話、助六再び篇 第七話、第八話
天秤をかついで魚を行商している熊五郎。 魚を見分ける目も効き、包丁も一流だが、無類の酒好き。 ここ三月ほど酒ばかり飲んで行商に出ていきません。
三笑亭可楽 / 五街道雲助 / 古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生 / 柳家さん喬 / 柳家小三治 / 桂三木助(三代目) / 桂雀三郎 / 立川談志
22.寿限無 助六再び篇 第四話、第十一話
小学校の教科書にも載っていて、日本人で知らない人はいないだろうという寿限無。
柳家喬太郎 / 桂文我 / 桂春団治(三代目) / 立川談志
23.酢豆腐 八雲と助六篇 第十一話
旦那のところに近所に住む男が訪ねて来ます。 今日は旦那の誕生日というので、酒は白菊、鯛の刺身、茶碗蒸しなどを出され、いちいち「初めて食べる」と喜んで食べ、旦那も上機嫌。
三遊亭圓生 / 古今亭志ん朝 / 柳家小さん(五代目) / 桂文楽
24.大工調べ 助六再び篇 第三話
大工の棟梁が弟子の与太郎になぜ仕事に出てこないのだと聞きますと、長屋の家賃を溜めすぎて大家に道具箱を取られ、溜めた一両と八百文の家賃を払うまで返さないと言われたのだと言います。
古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生 / 春風亭柳朝 / 柳家小さん(五代目) / 柳家小三治 / 立川志らく / 立川談志
25.たちぎれ 助六再び篇 第九話
船場の大店。親戚一同が集まって、若旦那についてなにやら相談をしている様子。 若旦那は丁稚をつかまえて事情を聞き出します。
春風亭柳好 / 桂吉朝 / 桂文枝(五代目) / 桂米朝
26.つるつる 助六再び篇 第一話
吉原の幇間 一八。芸者のお梅に四年半越しで岡ぼれしています。 今日こそと思い切って、お梅に三日でもよいどっか行ってサシでごはんをいただきたい、三日がダメなら二日、二日がタメなら一日と
古今亭志ん生 / 桂文楽 / 立川談志
27.出来心 八雲と助六篇 第一話。与太郎がヤクザの兄貴の前で披露した噺です。
何をやってもうまくできない、こうなれば泥棒にでもなってやろうと思った男、 兄貴分に泥棒の心得を教えてもらいます。
古今亭志ん朝 / 柳家小さん(五代目) / 柳家小三治 / 桂文我 / 桂文朝
28.時そば 八雲と助六篇 第二話、助六再び篇 第四話
江戸っ子は蕎麦っ食いを自慢にしていました。箸で少し挟んで三分の一ほどツユをつけて一気にすすり込む。 昔は夜鷹蕎麦という商いがあり、振り分け荷をかついで蕎麦を売り歩きます。
古今亭志ん朝 / 柳家喬太郎 / 柳家小三治 / 桂吉朝 / 桂文我 / 桂枝雀
29.なめる 助六再び篇 第一話
芝居見物にやってきた男、満員なので立ち見をして「音羽屋!」など声を上げてほめています。 前に座っていた年増女が男に声をかけ、一緒にいるお嬢様が音羽屋贔屓で、自分たちの升に座って音羽屋をほめてほしいと言います。
三遊亭円歌(二代目) / 三遊亭圓生
30.錦の袈裟 助六再び篇 第二話、第五話
町内の若い衆を集めた兄貴分、少しおもしろくないことができた。昨夜隣町の連中が吉原へ繰り込んで騒ぎ、お引けとなった時にみんなが着物を脱ぐと緋縮緬の長襦袢の揃いでカッポレの総踊りを踊ったという。
三遊亭圓楽 / 三遊亭圓生 / 三遊亭金馬 / 古今亭志ん朝 / 柳家喬太郎
31.二番煎じ 助六再び篇 第十一話
火事と喧嘩は江戸の華。特に冬には火事が多くなることから商家の旦那衆が夜に番屋に集まって夜回りを始めようとしています。
三笑亭可楽 / 古今亭志ん朝 / 桂南光 / 立川談志
32.野ざらし 八雲と助六篇 第二話、第三話、第十話、第十一話、第十三話、助六再び篇 第八話、第十話。助六の得意ネタとして全編を通じて語られます。
長屋の八五郎、昨夜、隣の浪人 尾形清十郎の部屋から女の声が聞こえてきたのを訝しみ、翌朝、清十郎に訪ねます
古今亭志ん朝 / 春風亭柳好 / 柳家小三治 / 桂米朝 / 立川談志
33.初天神 八雲と助六篇 第一話、助六再び篇 第六話、第十二話
新しい羽織を誂えて誰かに見せたい熊五郎。女房に、今日は初天神だから羽織を出せと言います。 女房は、息子の金坊を連れて行ってくれと頼みます。
春風亭一之輔 / 柳家さん喬 / 柳家小三治 / 桂文我 / 笑福亭仁鶴
34.反魂香 助六再び篇 第五話
長屋に住む八五郎、夜中にカネが聞こえるのが気に掛かり、隣坊主の所に苦情を言いに行きます。 坊主は名を道哲と言い、もとは浪人で島田重三郎と言う人。 聞けば、吉原三浦屋の高尾大夫と末は夫婦にと誓った仲で
三笑亭可楽 / 古今亭志ん朝 / 桂春団治(三代目)
35.東の旅 助六再び篇 第八話
大坂から奈良を越えて伊勢参り 大津へ出て京都から大坂に戻る壮大な連作
三遊亭圓生 / 三遊亭百生 / 柳家小さん(五代目) / 桂九雀 / 桂吉朝 / 桂文枝(四代目) / 桂枝雀 / 桂米朝 / 笑福亭松鶴
36.船徳 八雲と助六篇 第八話
遊びが過ぎて勘当になった若旦那 徳三郎。船宿の二階で居候をしていましたが、居心地が悪く、船頭になると言い出します。
五街道雲助 / 古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生 / 柳家小さん(五代目) / 柳家小三治 / 桂文楽 / 金原亭馬生
37.文違い 八雲と助六篇 第七話
内藤新宿の遊女お杉、馴染みの半七に「今、お父っつぁんが来て、これっきり親子の縁を切っても良いから二十円を用立ててほしいと言ってきた。お前と一緒になるのに親は面倒だ、いい潮だから用立ててくれないかと
三笑亭可楽 / 三遊亭圓生 / 古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生
38.包丁 八雲と助六篇 第三話
清元の師匠に生活全般面倒をみてもらって小遣いまでもらっている久治。弟分の寅を相談があると呼び出します。 寅を鰻屋へ誘って酒を飲ませて話すには、脇に新しい女ができた。嬶とうまく別れて新しい女と一緒に.
三遊亭圓生 / 桂文珍
39.宮戸川 八雲と助六篇 第三話
将棋に凝っている半七、今日も夜遅くまで碁会所に入り浸りで家に帰りますが家に入れてもらえません。 一方、半七の幼馴染で向かいに住むお花も友達の家で歌加留多をしていて遅くなり、締め出されて
三遊亭圓楽 / 古今亭志ん朝 / 古今亭志ん生 / 柳家喬太郎 / 立川談志
40.夢金 八雲と助六篇 第四話。戦争が終わり、満州の慰問から帰った助六が演じたます。
雪の夜。浅草の船宿の二階で、「百両欲し~い、百五十両でもいい~」と言う大きな寝言が聞こえてきます。 寝言でも金が欲しいと言うこの船頭熊蔵
三遊亭圓生 / 古今亭志ん朝 / 立川談志
41.宿屋の仇討ち 書籍1巻 八雲が小夏の父、助六の落語だと言って演じます。
ある武士が宿屋に泊まり、主人に静かなところで寝たいと頼みます。そこへ来たのが浜手のにぎやかな三人組。
古今亭志ん生 / 春風亭柳朝 / 柳家権太楼 / 桂枝雀 / 桂米朝 / 立川志の輔 / 立川談志
42.らくだ 八雲と助六篇 第七話
大男でノラクラと暮らし、乱暴者で皆から嫌われて「らくだ」と呼ばれている男。 長屋に兄貴分の熊五郎が訪ねてきて、らくだがフグを食べて死んでいるのを見つけます。
三笑亭可楽 / 三遊亭圓生 / 古今亭志ん生 / 柳家小三治 / 桂米朝 / 立川志の輔 / 立川談志 / 笑福亭松鶴
おまけ
地獄八景亡者戯
最終話
亡くなった八雲が冥土に向い、三途の川を渡ったところに広がる繁華な街を歩いていきます。

鯖に当たって死んでしまった男。 冥土に向かう道で、にぎやかな一行に出会います。道楽をしつくして冥途見物でもしようかと伊勢屋のご隠居
三遊亭圓遊 / 桂吉朝 / 桂文我 / 桂枝雀 / 桂米朝

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