疝気の虫~古今亭志ん朝・立川談志



疝気の虫~古今亭志ん朝

明治の時代のお話。
ある医者が変な虫を見つけ、「つぶしてしまおうか」と呟きますと、
虫が「助けてください」と言います。

聞くと、自分は疝気の虫だと言います。

医者は疝気という病気は患者を実に苦しめてなかなか治らない。
おまえはどういうわけで人間の体の中へ入って人を苦しめるんだと聞きますと、

答えて疝気の虫は、
「私たちは蕎麦が大好物で、人が蕎麦を食べますと、あたくしたちは腹の中でそのお蕎麦を食べるんです。
で、お蕎麦を食べるってえと身体がムズムズして腹の中で運動して、それで、あの・・筋やなんか引っ張ります。引っ張るもんですから人が痛がるんですよ。」

医者は嫌いなものもあるんだろうと聞き、疝気で苦しんでいる人の家へ向かいます。

覚書

これほど滑稽な噺はなく、志ん生落語の中でも最も志ん生らしい噺と言われます。
しぐさ落ち、考え落ちで、噺が終わった後に笑いがじわじわと広がっていきます。

昔の虫の話がいいですね。
・ドロボウヤンマてえのは、人の家へ富んで入っていって、サッと抜けちまう
・ドブの中をのぞいてみるてえと、花魁蜘蛛(オイラングモ)なんてのは奥のほうに巣を貼っててピカッと光る。
 人がのぞくと「寄ってらっしゃい」

ちなみに「疝気」とは、尿道炎・胆石・膀胱炎・睾丸炎など腹や腰などが痛む病気の総称で、昔はなかなか治らない病でした。
疝気の人は皆睾丸が腫れたということで思いついたのでしょうね。

上方噺では、資料のみ残っているものがあります。
米朝が復活させようとしていたのですが、成りませんでした。

ある飛脚が堺まで急ぎの用事を頼まれて飛田の森を通りかかると、疝気の虫が堺まで連れて行ってくれと言います。
堺に手強い病人がいて、助太刀してほしいと仲間から電話がきたので行くとのこと。
飛脚は「自分で行け」と言いますが疝気の虫は犬が怖いから一緒に行ってほしいと頼み、飛脚は引き受けます。

道中、なぜお前は悪いことをするのだと聞きますと、疝気の虫はぼたもちが食べたいためにするのだと答えます。

怖いものは何だと聞くと、濃いお茶が怖いと言います。
甘いものを食べたら濃いお茶が欲しくなって飲むだろう、と聞きますと「その時には別荘へ隠れまんねん。」別荘はどこかと聞くと金○だと答えます。

堺に着いて疝気の虫と別れ、飛脚が届け物を済ませて帰りがけ、ある家で男が苦しんでいる様子。飛脚は「あいつが悪さしよんねんな」と助けに向かいます。

疝気の虫~古今亭志ん朝

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