袈裟御前~桂文紅・林家たけ平






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袈裟御前~桂文紅(四代目)

平家の時代、美人の代表格だった袈裟御前。北面の武士、遠藤盛遠は袈裟御前に一目惚れし、夫のある身の袈裟に横恋慕して、執拗に言い寄ります。盛遠は「自分の言うことを聞かねば、お前の母を殺す。」と袈裟御前を脅します。

袈裟御前は渡辺渡という夫のある身。たとえ命を取られても他の男の言うことを聞くわけにはいかず、しかし、盛遠を拒否すれば母親を殺される。思い悩んだ末に盛遠に「私は夫ある身。それほど私を思し召してくださるなら、夫を亡き者にしてください。今夜、八つの鐘を合図に、庭から夫の寝所にお忍びになって、夫をお討ちください」と告げます。

その夜。袈裟は自分の部屋に夫を寝かせ、自分が夫の部屋で寝ます。盛遠はその夜、袈裟に教えられた夫の寝所に入り込んで首を挙げます。

覚書

現代風に言えばストーカー殺人で、ひどい話です。菊池寛の戯曲『袈裟の良人』や、これを原作とした映画『地獄門』(衣笠貞之助監督・盛遠:長谷川一夫・袈裟:京マチ子 1953年(昭和28年)公開)などで、当時は広く知られた話でした。

『袈裟の良人』は、袈裟が死んだ後の渡辺渡に焦点が当てられていて「お前はなぜ悲鳴を挙げながら、俺に救いを求めて呉れなかったのか。俺が、駆けつけて来てお前を小脇にかき抱きながら盛遠と戦う。それが、どんなに喜ばしい男らしい事だったろうか。俺の心には長い闇が来たのじゃ。袈裟よ!袈裟よ!なぜ、お前はこの渡を、頼んでくれなかったのか!」など、渡辺渡の心情が胸に迫ります。

一方の盛遠は、袈裟の貞節を知って己を恥じ、出家して名を文覚と改め修行に努めます。後、後白河法皇に対する非礼の罪で流罪となりますが、ここで源頼朝と出会い、後に源頼朝の頼みで藤原討伐の戦勝祈願として、江ノ島の岩屋で21日間の断食祈願をします(吾妻鏡)。頼朝没後に佐渡・対馬に流罪となり、移送の途中で客死しています。ただ、享年は64歳で当時としてはかなり長命でした。

袈裟御前~林家たけ平

国本はる乃 浪曲 袈裟御前

落語 袈裟御前 ディスコグラフィ

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