『お笑い・漫才芸人列伝』
古今東西のお笑い・漫才芸人の貴重な映像・音声を集積。
明治・大正・昭和・平成・令和の数々の芸人を、映像と音声で紹介します。
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横綱谷風の人情相撲
佐野山~金原亭馬生
十両筆頭の佐野山は小さな体と大の親孝行が評判で人気がありました。ある時、母親が寝付いてしまい、その看病をしていましたが一向に良くならず医者代、薬代の支払いに追われて、看病疲れの上に十分なものも食べずに土俵へ上がったため力が出ず五連敗。
このままで負け続けると幕下へ落ちる。幕下に落ちるくらいなら相撲をやめよう。しかし一度くらい「佐野山!」と声をかけてもらえるようになってからやめたい。横綱谷風がこれを伝え聞き、明日の一番を佐野山との対戦にしてほしいと勧進元に頼みます。
十両と横綱の対戦と聞き、客は遺恨相撲だと噂が広まります。佐野山が廻しの一本でもとれば五両、両方とれば十両、一歩下がることになったら一歩ずつに二十両、負かしたら百両だと騒いでおります。
さて翌日、いよいよ結びの一番、呼び出しがかかります。
覚書
横綱 谷風梶之助。身長189cm、体重169kgと言いますから当時図抜けて大きな力士でした。東西49場所で258勝14敗。江戸場所では優勝20回以上、50連勝以上、通算勝率9割以上と現在でもこの記録は破られていない大変な力士。気難しい部分もあったとされますが、その強さと人格者ぶりで当代一の人気を誇りました。現役のままインフルエンザをこじらせて44歳で早世します。
この噺は実話でなく、谷風が八百長相撲をしたということはありませんが、この噺を聞いて江戸っ子は喝采。現代では横綱剥奪、相撲協会総辞職というようなことでしょうが、さすがは谷風とさらに名が上がったと云われます。
現在、佐野山は親方株としてのみ、その名を残しています。
佐野山~吉原朝馬
佐野山 柳家権太楼
落語 佐野山(Spotify)
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三遊亭道楽/佐野山
コメント
[…] 」、親不孝の若者を改心させる「出羽屋幸吉」、侠客を救う「橋場の長吉」などがあり、落語にも多く移されましたが、現在でも演じられるのは本編と「佐野山」」くらいでしょうか。 […]