狼講釈~露の新治【動画】






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観念して儂らの餌になれ

狼講釈~露の新治【動画】

大阪でしくじった噺家の泥丹坊堅丸。大阪だけにお天道様が照るわけではないと、下(西)のほうへ旅に出ます。お天道様はついて回るが、米の飯はついて回らず一文無し。とぼとぼと歩いていますと一軒の床屋を見つけます。

“旅に詰まりゃ床屋を訪ね”と床屋に入り「銭は無いが髭をあたってもらって、頭もさっばりしてもらって、銭が無いなら出世払いでよい、飯を食え、風呂に入れ、泊まっていけ、翌朝また朝ごはんをもらって小遣いももらえればよいかな」などと言います。

床屋は「何でそこまでしなくちゃならないか」また「昔、旅人を泊めてえらい目に遭ったところがあり、ここら辺りでは旅の人には構わないことになっている」と言います。しかし、ご出家か芸人ならば話は別、庄屋はじめ皆講釈が好きだと言われ、泥丹坊堅丸は「実は自分は講釈師だ」と嘘をつきます。

旅で修行中の講釈の若先生という触れ込みで庄屋の家へ行き、食事を振る舞われ、風呂もいただきます。風呂の中の泥丹坊堅丸、講釈は好きでよく聞いて知っているがまともには語れない。バレたら袋叩きになるかもしれないと独り言。

風呂から上がりますと、庄屋が心付けを渡し、村人も集まっているのでそろそろ始めてもらいたいと言います。堅丸は急に腹痛を起こしたと言って雪隠へ入り、庭石伝いに裏木戸を開けて逃げ出します。

人目につかないよう、人気のないところへと一目散に逃げてまいりますと、藪から林と走って山の中。ここまで来れば一安心だろうと少し休憩をしながら、一晩歩いて明日の朝、どこかの宿で、朝寝・朝酒・朝湯と洒落込もうとなどと思っておりますと、二対ずつのたくさんの星が唸りながら近づいてくる。

「星ではない、狼だ!」と驚く堅丸。思わず念仏を唱えますが、近づいてきた狼が言葉をしゃべります。「講釈もできないくせに講釈師と偽り、庄屋のところで飯を食い、銭は取る、風呂に入る。あげくに講釈もしないで逃げた。親方にそんな奴は生かしといてもしょうがない、寄ってたかって晩飯にしろと言われている、観念して儂らの餌になれ」

堅丸が、助かりたい一心で「講釈ができる」と言いますと、狼は「ではやってみろ、できなければそれから食っても遅くはない、早く演れ」と催促します。

覚書

上方の売れない噺家「泥丹坊堅丸」(泥田坊堅丸)が登場する落語は、『深山隠れ』『べかこ』とこの「狼講釈」の三題あります。

いずれも旅に出て御難または金がなくなり、人の世話で良い仕事や良い目にありつきますが、自分の失敗で最後はドタバタになるという噺です。

「狼講釈」は長らく演じ手がいませんでしたが、露の都の惣領弟子で三十七歳の若さで急逝した露の雅、露の新治らが復活させて得意にしている他、桂文我も手がけています。

落語 狼講釈 ディスコグラフィ

桂文我
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