二丁蝋燭~むかし家今松






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二丁蝋燭~むかし家今松

神田で大店を営む吝屋吝兵衛(しわいやけちべえ)は、四十を過ぎていましたが、いくらすすめられても女房を持ちませんでした。番頭に「女房がいれば着物も買わなきゃならない。メシも食えば病気にもなる。子供でもできればなお不経済だ」と話しますが、番頭は、ご親類が集まって相談をして「今度 吝兵衛に嫁をすすめてもダメなら今後の付き合いはしない」ということになったのだと話し、吝兵衛は仕方なく、災難だとあきらめて嫁を取ることにします。

吝兵衛は、嫁をもらうにあたって、「一つ条件がある。容貌などはどうでもよい。なるべく食べない女を」と注文をつけます。婚礼も終わり、吝兵衛はなるべく女房に近づかないようにしていましたが、冬になって煎餅布団で寝ているのが寒くなり、女房の布団に入って寝るようになると、ほどなく女房のお腹が大きくなってきます。

子供のために食欲も旺盛になった女房に、吝兵衛は気が気でない。番頭に相談して、二つ身になるまで実家に預けることになり、その費用全般も実家でみてもらうことにしてひと安心。十月後。赤ん坊が生まれたと迎えが来ます。吝兵衛は二人分の食い口が増えると渋っていましたが、ご馳走が出るからと番頭に言われて「それなら行こう。一人ではもったいない」と小僧の定吉に伴をするように言います。

「ご馳走が出るから、明日の朝の分まで食べてきな。それからなるべく大きな重箱を持って行ってご馳走を詰め込んで持って帰って、うちの者に食べさせるんだ」

「それから、提灯も持って行きな。蝋燭はいらない」「ろうそくがなければ灯りがつきません」「帰る時になったら私が、”定吉、提灯をつけてくれ”と言うから、その時にお前が、”ろうそく持って来るのを忘れました”と大声で言って”わぁ~”と泣き出すんだ。すると実家の方でそんなことで泣くには及ばないからと、ろうそくをくれる。途中で消えたりする時の用心のために二本くれるのが普通だ。ちょっと行ったところで火を消せばろうそくが二本儲かる」と言って、二人で出かけます。

覚書

むかし家今松の十八番で、大変めずらしい噺です。おもしろい噺ですが今松しか演ってないんじゃないでしょうか。ケチの噺は数多いですが”ろうそくが二本儲かる”発想はすごいなと思います。

落語 二丁蝋燭 ディスコグラフィ

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