胴乱の幸助~桂米朝・桂枝雀・桂文珍・橘ノ円都【動画】






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喧嘩の仲裁が唯一の趣味という割木屋のおやっさん お半長右衛門の話を聞きつけ

桂米朝~どうらんの幸助【動画】

“どうらん(胴藍 胴乱)”は、腰に下げる物入れで、江戸時代初期に鉄砲の弾丸入れとして用いられていたものですが、明治期には薬や印などを入れるものとして使われ、革や布製で手さげ、肩掛けの胴乱も作られました。

この胴乱をいつも身につけている割木屋の幸助。喧嘩の仲裁が趣味で、犬の喧嘩でも仲裁に入るという徹底ぶり。このあたりでは”胴乱の幸助”という名前で知られています。

ある日二人の若者が幸助を見つけ、相対喧嘩をしたら幸助が止めに来て仲裁をしてタダ酒が呑めると、幸助の通るのを見計らっての相対喧嘩をすることにします。相対喧嘩のつもりが本気の取っ組み合いの喧嘩となりますが、幸助はもとより放ってはおかず、飛んで仲裁に入ります。

二人を料理屋に連れて行き、手打ちをさせた幸助。自分は一人店を出て町を歩いておりますと、ある家で浄瑠璃の稽古をしていて、家の前では二三人が覗いています。中では『桂川連理の柵 帯屋 お半長右衛門』の一節を稽古しており、姑が嫁いじめをする場面にかかります。「親じゃわやぁい」「チェーあんまりじゃわいなぁ」

覗き込んでいた人が「この帯屋ちゅう芝居は、芝居やとわかっててもムカムカしまんなぁ」「あのお絹さんがいじめられるとこなぁ、あんな憎たらしい婆おまへんなぁ」

さて、これが耳に入った幸助。嫁いじめとは放っておけないと事情を聞きますが、ここで起こっている揉め事ではなく、京都は柳の馬場押小路、虎石町の西側の帯屋長右衛門という家の話であるとの情報を得て京都へ向かいます。

覚書

何度聞いても本当に可笑しい噺ですが、浄瑠璃の流行っていた明治期ではこの”お半長”『お半長右衛門』は子供でも知っていた話で、当時の客の沸きようは大変なものだっただろうと想像がつきます。東京ではさすがに京都へ行くわけにかないということでしょうか。最初の二人の喧嘩が収まり「ワシがこの道を通らなかったらどうなってたんだ」「おやっさんがここを通らなかったら、この喧嘩はなかったんです」でサゲになります。

米朝演出では集まっている人に「あんたら面白そうに窓越しに眺めてわあわあ言うて、中へ入って仲裁してやろうという奴はおらんのか」と中へ入って主人を呼び出し「近所の人は皆笑いもんにしてまんねんで。見るに見かねて入ってきました」というかたちでもうひと笑いさせてくれます。

この演目での一番のおすすめは桂枝雀でしょう。セリフ、表情、一挙手一投足すべてで笑わせてくれます。二人の喧嘩の様子や幸助が仲裁に入って料理屋で事情を聞く場面も最高です。ぜひ映像で観てください。昔、電車に乗っている時に聴いていて笑いをこらえることができず、周りの人におかしな目で見られたことがありましたので、みなさまもご注意ください。

当時の浄瑠璃の流行を、仕事ばかりしていたので知らないという納得できる説明や、陸蒸気が走っているが石炭の匂いが苦手で八軒屋から伏見へ夜船で行く、というサゲへの伏線もみごとです。

桂枝雀~胴乱の幸助【動画】

桂文珍~胴乱の幸助

橘ノ円都~胴乱の幸助

落語 胴乱の幸助 ディスコグラフィ

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コメント

  1. 中嶋隆一 より:

    私に場合、胴乱幸助といえば何とっても二代目桂小南です。ワシャワシャな感じが仕事以外は何も知らない感がします。

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