蜀山人~立川談志






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蜀山人~立川談志

狂歌で知られた蜀山人。
春『一国を千金ずつに締め上げて六万両の春の曙』。
夏『いかほどに堪えてみてもホトトギス 鳴かねばならぬ村雨の空』。
秋『もみじ咲く菊やススキの本舞台 まずは今日のこれ切りの秋』。
冬『雪降れば炬燵やぐらに閉じこもり 打って出べき勢いは無し』。
など粋なものが数々あります。

紀州の殿様に呼ばれて、歌の中に五色読み込めと言われて、『色白く羽織が黒く裏赤くご紋は葵(青)紀伊(黄)の殿様』『借りて着(黄)る羽織は黒し裏白しここは赤坂行は青山』などという句もあるから普段から考えていたんでしょうね。

蜀山人は、酒が好きで夜遅くまで酔って話し込むが、待っている家来は大変です。ある夜、履き物の上に短冊が置いてあり、
『いつ来ても夜ふけてよもの長話 あからさまには申されもせず』と家来も四方赤良をもじった狂歌。

ふらふらと本郷に差し掛かってくると、加賀藩と水戸藩の家来が歩いて来るのを見て、『小石川本郷さし鳩が二羽 ミトッポにカナッポ』武士も苦笑い。

足がもつれて水溜まりに寝込んでしまった蜀山人を家来が探して、屋敷に連れ戻し、禁酒してくれと頼みます。蜀山人は、誓紙に『黒金の門よりカタキ我が禁酒 ならば手柄に破れ朝比奈』としたためて神棚に上げます。そこに出入りの魚屋が来て「酒が呑めてこそ人生だ」と言われてまた呑み始め、『鎌倉の海より捕れし初鰹 みな武蔵野の腹に入れ』

そこへ家来が来て、さきほどの誓詞はと神棚から取り出すと中が変わっていて、『我が禁酒破れ衣になりにけり やれツイでくれサシてくれ』。煙草も同じでやめられない。やめたときには煙草の火玉が襲ってくる夢を見る、逃げて逃げてホッとしたら目覚めて、ここで一服。博打は、やめようとサイコロを橋の上から捨て、博打と縁が切れたと思ったら、どんな目が出たのだろうと思ってしまう。

覚書

狂歌や短歌などは、少し考えたり情景を想像する間がないと味わえないと思っているのですが、この噺は機関銃のように次々と出てくるので頭が忙しい。

ただ、何より談志の記憶力というか話力というか、あれだけの狂歌をすらすらと話す技量に感服です。

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