肝つぶし~桂ざこば・三遊亭圓生・柳家さん喬【動画】






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年月の揃った妹の肝を・・

桂ざこば~肝つぶし

男が、病気で寝ている友人の見舞いに訪れます(上方では「ヨシマ」(吉松)、東京では「タミ」(民吉))。ヨシマは、「恋わずらい」と告げます。

「ふんどし用のサラシを買うために呉服屋をたずねたところ、先客のために番頭に長く待たされた」しびれを切らせてもう一度「サラシを七尺ほしい」と言うと、番頭は「一度言うてもろたらわかります。今大きな買い物のお相手をしてます。サラシ七尺くらいもうちょっと待っときなはれ」と言われます。

頭に来て帰りかけたところ、奥から出てきた店の娘が「お客様になんという失礼なことを」と番頭を叱り、自らサラシを多めに測って渡し、さらに「お詫びに反物を差し上げます」と言う。「反物をもらっても女房も母親もいないので仕立てられないから」と断ると「それではこちらで仕立ててお届けしますのでご住所を」と聞きます。恐縮しながら住所を告げた夜、長屋の戸を叩いて入ってきたのがこの娘。

娘は、昼の件を番頭が根に持ち、イヤな男を連れてきて今夜仮祝言を上げると言います。母親も番頭を頼っており、言いなりなので、ここにかくまって欲しいと頼みます。

覚書

米朝は、「落語には、どないなるんかなぁと思わして、どないにもならんという話がようあるんですが、大山鳴動して鼠一匹という言葉もありますが、まさにそんな話の代表です」と語っています。

年月の揃った人、というのは古くから特別な人という考え方があり、たとえば菅原道真は丑の年、丑の月、丑の日、丑の刻の揃いで学問の神様にとして今でも多くの神社で尊崇されているなど、特殊な能力を持った人という捉え方がされています。

『南総里見八犬伝』では、伏姫と濱路が二人とも戌の揃い。濱路の血に浸した矢が崇徳院の野望を砕きます。
『伊達の十役』の絹川与右衛門子は子の揃い、生き血で仁木弾正の鼠の妖術を破ります。
『摂州合邦辻』の玉手御前は寅の揃い。生き血をアワビの貝殻に入れて俊徳丸に飲ませて癩病を治します。
『与話情浮名横櫛』の観音久次は辰の揃い、生き血で与三郎の傷を治します。
『天竺徳兵衛』の葛城は巳の揃い。徳兵衛が葛城の生き血を見ると、蝦蟇の妖術が解けます。
『霧太郎天狗酒醼』の公暁は申の揃い。源氏方の秘刀鬼切丸の威徳を破ります。

男の妹が亥の年、亥の日、亥の刻生まれだということを、母親が死ぬときに「人に言ってはいけないよ。不幸になるから」というくだりは、年月の揃った人が芝居などですぐ殺され、その生き血を使って云々、という話ばかりであるということを踏まえています。これに影響されて世間一般でも年月が揃っているのを人に言わないようにというような風習が残っていたようです。

三遊亭圓生~肝つぶし

東京では、恋煩いと聞いて笑った医者が、夢に出てきた女に恋煩いしたと聞いた途端「それは命取りにもなりかねないことだ」と言い、「楊貴妃の夢を見て恋煩いをしてもう助からないという状態になった人が、占いによって年月の揃った人の生き肝を食べて助かった」という話をします。

上方ではこの生き肝のくだりは、ヨシマが自分で医者から聞いたということでさらっと進みますが、夢の女だと聞いて医者の顔色が変わる演出を付け加えることで、たかが恋煩いと思っていた男はもちろん、観客までピリッと引き締めているように思います。

柳家さん喬~肝つぶし【動画】

林家正雀~肝つぶし

落語 肝つぶし ディスコグラフィ

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