狸茶屋(金玉茶屋)~笑福亭松鶴






お笑い・漫才芸人列伝お笑い・漫才芸人列伝
古今東西のお笑い・漫才芸人の貴重な映像・音声を集積。
明治・大正・昭和・平成・令和の数々の芸人を、映像と音声で紹介します。

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狸茶屋(金玉茶屋)~笑福亭松鶴

新町の茶屋。ここらあたりは、”照らしの小山”(おやま)ではなく、”送り”の店が多くありました。男が馴染みの茶屋へ上がります。女将が「長らく顔を見せなかったが、またあっちこっちで浮気してるのだろう、皆があっちこっちで変わった女を買う”箒さん”と言っている。一人に決めたらどうだ」と言いますが、男は「自分も一人の女に決めたいが、一人の女では具合が悪い。今日も変わった子を頼む」と答えます。

女将は「この前呼んだ子は男も気に入っていたし、女も今度男が来たら知らしてくれと言って帰った。あの子にしておけ」と言いますが、男は二度と同じ女ではダメだと言う。女将が訳を聞きますと、子どもの時分から脱腸で、来た女が大きな金玉を見て笑うのだ。いくらいい女でもあの時に笑われるとアホらしくてやってられないのだと言う。

男は二階へ上がり、どんな女が来るかとニヤニヤして待っているのも難しい顔をするのもおかしい。いっそ寝たフリをしようと布団に入って空いびきをかいていますと、階段をトントンと上がってくる音が聞こえてきます。

覚書

遊郭などはなくなってしまったので、言葉がいちいちわからず、演る人もいなくなってしまいました。また、松鶴の音源も流通しておらず入手困難です。

“照らし”は、往来に面した太い格子の中に並ぶ娼妓たちを外から覗いて品定めをするかたちで、昔の吉原の写真などで雰囲気はわかりますね。”照らし”は”居稼”とも書いておなじくテラシと読みます。

“小山”(おやま)は、延宝年間(1673-1681)徳川家綱、綱吉の時代に、京井上播磨芝居で人気を博した女の人形遣いの名手 小山次郎三郎の名前が発祥で、のちには女役の人形一般を言うようになり、京阪地方では、女郎、遊女の通称になりました。歌舞伎の”女形”(おやま)も語源は同じです。

“送り”は”送り込み”とも言って、見世で娼妓を抱えず、客の要望によって芸者や娼妓を抱え主から呼ぶかたちのこと。また、この方式だと相手を自分で選ばず店に任せることから、「”不見転”(みずてん)で買う」「今日は”不見転”でいいか」などと言いました。

落語 狸茶屋金玉茶屋 ディスコグラフィ

現在音源は流通していないようです。

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