壺(壷の幽霊)~三遊亭円歌






お笑い・漫才芸人列伝お笑い・漫才芸人列伝
古今東西のお笑い・漫才芸人の貴重な映像・音声を集積。
明治・大正・昭和・平成・令和の数々の芸人を、映像と音声で紹介します。

Produced By 聴き比べ落語名作選


レトロアニメジャパンレトロアニメジャパンNEW!!
あの頃。夢中になって観たアニメやドラマ
昭和のアニメやドラマを映像で追体験!

Produced By 聴き比べ落語名作選



壺~三遊亭円歌

ある男が部屋を借りにきますと、大家は家賃800円と破格の値段で貸すと言う。敷金は3ヶ月くらいもらっとこうか、と言いかけた大家「いや、あんたが入って大丈夫そうなら、そのあとでもらおうか」。

「実は、・・出るんだ」と大家。あの家に入った人は二・三日で逃げ出してしまうのだという。ここは、山崎という屑鉄拾いが住んでいて、金を貯めるのが生きがいで、出すものも出さず風呂にも入らず、1円を10円に、100円になったら千円札にと頑張っていた。千円札になると縁の下の壺に入れて、泥棒が心配だと大家の私のとこへ鍵を預けていたのだという。

「大家さん、喜んで下さい。千円札が30枚貯まりました」と言ってきたことがあったが、それから幾日経ったある雨の晩、山崎が飛んできて「戸締まりはしっかりしているのに泥棒が入って、壺の蓋を刃物のような物でこじ開けて、一枚残らず盗まれた」と言う。それで首を吊ってしまい、幽霊になって「警察に届けたが分からない。調べてくれ」と出てくるのだという。

男は「小さい頃から化物屋敷などは好きなんだ」と言って話がまとまります。

覚書

初代の林家正楽(一柳金次郎)の作で別題「壷の幽霊」

う~ん、最初はおもしろそうなのにだんだんつまらなく・・サゲもそれかという感じですね。

続きからサゲまで書きますと、男が借りた家に入って夜になると青白い光とともに幽霊が出てきます。男は、「お前はバカだ。金を郵便局かなんかに預ければ利息がつく。他に回せば皆が喜ぶ。壺なんかに入れて後生大事にしてるのはバカだ。べらぼうだ」と言いたい放題。

「壺はどこにあった」と聞き、床下の壺を調べます。「蓋は刃物ではなく、鼠がかじって削ったようだ。千円札は鼠が巣を作るのに使ったんじゃないか」「そう言えば屋根裏で鼠がごとごといってました」

天井裏を調べると、案の定千円札は鼠の巣になっておりそこで29枚、あとの1枚も鼠の小便でカチカチになっているのが見つかります。男は「全部あの世に持って行け」と言いますが幽霊は「持って行っても意味がない。あんたにあげます」「もらったってしょうがないが、その金で法事をしてやろう。余ったら墓を建ててやろう。それでも余ったら”赤い羽根”や”緑の羽根”に募金をしよう。それで初めてお前の金が生きる」と男が言いますと幽霊は「親方、金は生きてもしようがない。肝心の私が死んでいます」。でサゲになります。ね、おもしろくないでしょ。

落語 壺(壺の幽霊) ディスコグラフィ

ここではAmazonで販売されている表題の演目のおすすめCD・DVDを中心に紹介しています。上の見出しをタップするとAudible、MP3、PrimeVideoなども合わせて表示します。

三遊亭円歌
CD

三遊亭円歌
CD