鰍沢~三遊亭圓生・古今亭志ん生・林家正蔵【動画】



鰍沢~三遊亭圓生【動画】

江戸から身延山(山梨県南巨摩郡)へ父親の骨を納めに行った新助。
帰り道、鰍沢へ向けて身延山を出ますが大雪で道に迷ってしまいます。

こんなところで野宿をしたなら死んでしまう、どこかに人家はないかと南無妙法蓮華経を唱えながら山中をさまよっておりますと、はるか向こうにチラチラと灯りが見え、それを目指してようやく一軒のあばら家にたどり着きます。

応対に出たのは身なりは貧しいものの口元の締まった輪郭のいい年頃三十六七の女。良い女だが、のどから襟元にかけて月の輪型のアザがある。

女は、こんな所だから食べる物もないが、寝るだけならと家に入れてくれます。
囲炉裏にあたって話をしていたところ、女が吉原熊蔵丸屋の月の戸という花魁だったことがわかり、新助が連れと二人で熊蔵丸屋に行き、新助の相方に出てもらった。すぐ裏を返そうかと思ったが親父がうるさく、ようやく父親の留守に熊蔵丸屋に行ったところ、花魁は心中をしたと・・。

女は、心中をしそこねた。これはその時の傷だと新助に言います。

新助は胴巻きから二両を取り出してあの時の礼も兼ねてと女に渡し、女は卵酒を作り新助に差し出します。
下戸なのだと言いながら酒を飲んだ新助、体が暖まり眠くなったと言い、次の三畳間で眠ってしまいます。

女は亭主の酒を客に飲ませたので酒を買いに外へ。入れ替わりに亭主が帰ってきて残っている卵酒を飲み干します。

そこへ女が帰ってくる、カンジキの紐が切れたからと表へ出てきて徳利をとってくれと言いますが、亭主が急に苦しみだします。
女は、卵酒を飲んだのか、中には毒が入っている。客の胴巻きの中に百両ほどの金があるのでそれを盗ろうと毒入りの卵酒を作って飲ませたのだと。
さて、新助。表の騒ぎに目が覚めてこの話を聞き、なんとか逃れる方法はないかと利かない体を無理に動かし・・

覚書

毒で利かない体、転びまろびつ雪の中を逃げる新助、女の持った鉄砲の火縄の火が迫ってくる・・
寒いと言って、これほど寒い落語はありません。

冬の落語と言えばこの鰍沢を思い浮かべる人も少なくないと思います。

桂ざこばがこの噺を夏の高座にかけ、客が上着を着たりエリを合わせたりするのを米長が見ていて「冬の落語を夏にやって人を寒がらせるのは名人やと言う。こいつも名人になりやがったなと思ったが、会場の冷房が効き過ぎてたんですな。」という笑い話もありました。

話の中に「毒消しの護符」というのが出てきます。旅の途中に買い求めていたもので、これを飲むことで新助は体が動くようになり、サゲの「たった一本のお材木(=題目)で助かった」というものと繋がっているのですが、噺の中ではサラッと流されたり、触れられなかったりします。これは現在も妙法寺(山梨県南都留郡富士河口湖町小立692)で購入することができます。

鰍沢~古今亭志ん生

鰍沢~林家正蔵

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