菊模様皿山奇談~林家彦六





お笑い・漫才芸人列伝NEW!!
古今東西のお笑い・漫才芸人の貴重な映像・音声を集積。
明治・大正・昭和・平成・令和の数々の芸人を、映像と音声で紹介します。



菊模様皿山奇談 親子地蔵の場 林家彦六

父 渡辺織江の仇 春部梅三郎を探す姉の尾笹(お竹)と、弟の祖五郎。

梅三郎が上州あたりに隠れ住むという噂を聞き、若党の忠平と三人で上州へ向かいます。

梅三郎が中山道に潜んでいるという情報を得て、碓氷峠から松井田、甲州屋という木賃宿に入り、ここから中山道熊谷を目指そうとしているところで、忠平が病になって看護の甲斐もなく三日目に息を引き取ります。

近くの寺の墓地へ葬り、尾笹は忠平の魂を弔うため宿に残って、祖五郎一人が熊谷へと旅たちます。

宿の主人は、「一度江戸へ帰ってはどうか。忠平さんが亡くなってから宿賃も入れてもらっていない」と言います。

尾笹は七、八十両も入っていると見える胴巻きから三両ほどの小粒を取り出し、これで、ふた七日ほど逗留させてくれと言い、主人は承知します。

数日後、旅の僧が甲州屋に来て、お竹の隣の部屋に泊まることになり、尾笹は僧にお経をあげてほしいと頼みます。

夜、寝るにはまだ早いと、尾笹が縁側で虫の音を聞いていると、死んだ忠平が庭から手招きをする。尾笹がついていくと尾笹を拝んでは手招きをする。やがて忠平を葬った墓地に入っていく。

同じ頃、尾笹に懸想している甲州屋の息子 早四郎は、友人に恋文の文面を考えてくれと頼み、その恋文を持って尾笹の部屋を尋ねます。

尾笹の部屋へ入ると、どこかへ出かけている様子。床を敷いて蚊帳を釣り、自分がその中に入って尾笹を待っているうち、うとうとと眠ってしまいます。

そこへ頬かむりをして出刃包丁を持った男が入ってきて、蚊帳をまくり、布団の中の早四郎を刺殺します。

気配に気づいた僧が、隣の部屋に入り、錫杖で男の手を払い、馬乗りになって頬被りをむしりとると、宿屋の主人。

「この娘が大金を持っているので殺して盗ろうとした。出来心だ許してくれ」と言いますが、月灯りの中の血溜りに見えるのは我が子。

この主人が出家をして諸国をめぐり、戻った時には善人となり、町にも貢献したので、死後、村人が親子の地蔵を作ります。

親子地蔵の由来でございます。

菊模様皿山奇談 楼門の場~林家彦六

春部梅三郎に殺された父の仇を追う尾笹(お竹)と弟の祖五郎、若党の忠平を伴って上州へ向かいます。

途中、忠平が急死し、尾笹を供養のために宿に残して一人、梅三郎がいるという若江の実家の旅籠に着いた祖五郎。

夜になって、旅籠の離れで書を読んでいる梅三郎に「親の仇 尋常に勝負」と呼ばわります。

梅三郎は「親の仇と呼ばれる筋合いはござらぬ。あの夜、若江という女中と蓄電をしたが、一足先に塀を乗り越えていく曲者を見つけ、抱えている重箱を奪い取ろうとして、中の手紙を半分手に入れた。

この手紙は、松蔭大蔵からお秋の方(粂野美作守の側室)へ向けた隠し文で、美作守の弟 紋之丞を亡き者にして、お秋の方の子 菊之助を擁立する計画や渡辺織江を殺したことが書かれてある。祖五郎の父を殺したのは松蔭大蔵であると話します。

二人で松蔭大蔵を討ち果たそうと約束をして、早速、大蔵のいる寺へ向かいます。

覚書

圓朝初期の長編作品で、道具入り芝居噺として演じられ、後に扇子一本で語るかたちになりました。

たいへんに長い話で登場人物も100人近くあり、全編を一度や二度読んでも理解しがたいのですが、かいつまんでご紹介します。

菊模様の皿

美作の東山家には、将軍家からの拝領した菊文様の皿があり、壊した者は指を切る定めになっていました。

母の薬代のために皿の道具係になった千代。千代に言い寄る当主作左衛門の息子長助は、振られた腹いせに、この皿を一枚割って千代に罪をかぶせます。

定め通り千代の指が切られようとしたところに、米搗きの権六が「自分が割った」と身代わりに立ち、さらに箱ごと皿を砕いて主人の作左衛門に説教をします。

作左衛門は改心して不問とし、長助は自分が皿を割ったと告白します。
千代と権六は結婚することになり、この話を聞いた粂野美作守は、権六を召し抱えて江戸詰めの弟 紋之丞の家臣にします。

美作守の家臣となった松蔭大蔵、織江を闇討ちに

渡辺織江が侍に絡まれているところを浪人の松蔭大蔵が助けたことから、松蔭大蔵は美作守の家臣に加えられます。

松蔭は、重役の寺島と組んで、正妻の子 紋之丞を毒殺する計画を立てますが、この話を聞かれたらしい松蔭の家来 林蔵と、同じく松蔭の家に奉公していた女中のお菊を心中に見せかけて殺害、さらに織江を闇討ちで殺します。

一方、梅三郎は若江と駆け落ちをする途中で、曲者(松蔭の家来 有助)の持つ文を奪って鴻巣の母宅へ寄宿します。

梅三郎を追う織江の息子 祖五郎

織江を殺されて家が断絶となり、浪人となった息子の祖五郎は、父の仇は梅三郎と聞き、姉のお竹とともに江戸屋敷を後にして信州上田へ向かいます。

密書を奪われた松蔭の家来 有助は、織江を殺したのは春部梅三郎である。仇討ちがなれば家も再興できると祖五郎に告げます。

梅三郎と祖五郎

それを信じた祖五郎は梅三郎を討ちに鴻巣へ向かいますが、梅三郎に賊から奪ったという密書を見せられて、松蔭が謀反を企む張本人だと納得し、梅三郎と二人で松蔭を討ち果たそうと、美作国へ向かいます。

忠平の霊に助けられる姉のお竹

姉のお竹らと忠平は江戸へ向かう途中、松枝宿で供の忠平が死亡、宿屋の早四郎がお竹に言い寄りますが、ある夜、忠平の霊に招かれてお竹が外に出ているる間に、早四郎がお竹の部屋へ。宿の主人 五平はお竹の金を奪う算段でお竹の部屋で寝ている息子の早四郎を殺してしまいます。

お竹は僧 宗達とともに一旦は江戸に戻りますが、再び祖五郎を捜しに美濃へ向かいます。

毒虫を集める飴屋から謀反が発覚

江戸屋敷の重役 秋月喜一郎は、田端に住む菜売り婆から、飴屋の小金屋がハンミョウを買い集めていることを聞き、この婆の家で待ち伏せて小金屋を詰問し、松蔭の謀反計画を知ることになります。

毒入り水飴が病身の紋之丞の口に入ろうとする、すんでのところで止めに入り、松蔭の家来 神原兄弟を取り調べます。

松蔭の最後

松蔭はその頃、国家老の福原を抱き込むために宴席を催していましたが、能役者に化けた梅三郎、祖五郎、お竹が現れて仇討となります。

こちらも合わせてたっぷりどうぞ