茗荷宿屋~柳亭市馬



茗荷宿屋~柳亭市馬

東海道神奈川宿に茗荷屋という名代の料理屋がありましたが、当代の主人の道楽がたたって店をつぶし、宿場はずれに小さな宿屋を開きます。

しかし、客あしらいも悪く宿も汚いため、いっこうに客が寄り付かない。

ある雨の日。二人の旅人がこの雨では本宿まで行けないと、茗荷屋に立ち寄ります。

風呂もなし、お膳も汚く料理も全く粗末なもの。仕方なく寝ようとすると雨が漏っているので、旅人は無理でも本宿まで行くと言って去ってしまいます。

夫婦はもう宿屋を畳んで江戸に行ってやり直そうと決め、戸締まりをしますとしばらくして年配の商人らしき男が来て泊めてくれと言います。

一旦は断りますが、どうしてもと言われ、断りきれずに泊めますが、商人はゆっくりと眠りたいので、三百両の金を一晩預かって欲しいと頼みます。

夜中にこの商人を殺そうとして逆に殺される夢で飛び起きた亭主。
女房に話すと女房はそんなぶっそうなことをしなくても茗荷を食べさせて金のことも何もかも忘れさせてしまおうと言い出します。

翌朝。ゆっくり寝られたと感謝する商人に茗荷のお茶を出し、今日は先祖の命日で料理はすべて茗荷を使ったものにすると伝え、次々と茗荷づくしの料理を出していきます。

覚書

「日本昔ばなし」では、旅人が何も忘れずに出ていって夫婦はがっかりし、さらに宿賃ももらい忘れて大損となります。しかし、この旅人がこの宿の茗荷料理の美味しさをあちらこちらで吹聴し、「茗荷の宿」は大層繁盛することになりました。めでたしめでたしという展開になります。

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