茄子娘~入船亭扇辰【動画】


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茄子娘~入船亭扇辰(九代目 入船亭扇橋)【動画】

東海道は戸塚の宿から一里ほど離れた村の禅寺の住職。本堂脇の畑で大好きな茄子を作っては食するのが何よりの楽しみ。ある夏の夜。住職が蚊帳に入って寝ようとすると、友禅の着物を着た十七、八の美しい娘が現れ「自分は茄子の精だ」と言い出します。

和尚様が毎日毎日「早く大きくなりなさい。大きくなったら私の妻(さい)にしてあげる」というのでお礼に出てきたと言う。住職は「サイというのは妻ではなく菜。大きくなったら食べてあげようということだ」と言いますが、せっかくだから肩でも揉んでもらおうと蚊帳の内に招き入れます。

そこへ遠雷が響き始め、すぐに盆を返したような凄まじい雨。やがて近くに雷が落ち、娘は和尚の胸元に転がり込みます。鬢の香りが鼻をくすぐり、着物の裾が乱れて赤い蹴出しから雪のように白い脚が太ももまで見えて・・・。

覚書

入船亭扇辰(扇橋)の十八番です。民話の匂いのする噺で、全体の切ない雰囲気が好きだという人もいる一方、寺男はどうなったのか、ストーリーが雑だという意見や、和尚の隠し子を茄子の精だとごまかしたのがモトの話だろうなんていう夢のない批評をする人もいるのですが、民話や落語に理屈をつけて何か楽しいことでもあるのかと逆に問いたい。そのまま味わいましょうよ。

上の録音はかなりはしょっていますので少し補足をしますと、序段では和尚がいかにきびしく戒律を守っているかや、村人からも慕われていて、村人が大根などを持ってくると少しだけもらって「後は売りに行って生活の足しにするがよい」などという場面があります。

また、茄子を育てる場面では「芽が出たか。早く大きくなるんじゃぞ。わしの菜(さい)にしてやるからの」「花が咲いたか。早く大きくなるんじゃぞ。わしの菜にしてやるからの」「実がついたか。早く大きくなるんじゃぞ。わしの菜にしてやるからのぅ」と毎日丹精込めて茄子を育てる様子がつづられます。

茄子の精と契りを結ぶ場面は、録音では『宮戸川』や『お初徳兵衛浮名桟橋』(船徳に改変される前の人情噺)などと同じ趣向になっていますが昔はもう少ししっとりとしていました。

「茄子?そなたは茄子の化身か?」「はい、私がつぼみの頃から、和尚様は、大きくなったらわしの妻(さい) にしてやるとおっしゃってくださいまして、私はそれを楽しみに大きくなりました。どうぞ、私を妻にしてくださいまし」「いや、それは違う。わしが言ったのは、ご飯のおかずにするとの事。決して女房にすると言った訳ではない」「そんな・・私はその事だけを心一途に大きくなりましたのに・・・」と泣き崩れ、和尚がなだめているうちに枕を交わすことになります。

茄子娘 林家正雀

茄子娘 柳家小せん

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入船亭扇辰/茄子娘

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