芝居の喧嘩~立川志の輔・立川談志・柳家権太楼・古今亭右朝・宝井琴柳



芝居の喧嘩~立川志の輔

相撲に行きたいという友達を説き伏せて芝居見物に来た二人。
半畳(茣蓙)を渡されて持って入りますと満員。

芝居方の若い衆が金を払って入ったどうか(半畳を敷いているかどうか)を改めに来ます。これを半畳改めといいます。

「恐れ入ります。半畳改めさせて下さい。ヘイ、ありがとうございます」と客席を回っていると、花道の脇に二十四・五の唐桟の着物に半纏を引っかけた男が半畳なしで座っている。

「木戸(銭)を払ってないのでしたら、本日は込んでいますのでご遠慮いただいています。」

言葉だけなら良かったが、男の肩に手をかけると、男はその手をつかんで半畳改めを投げ捨てた。

半畳改めが乱暴されたというので、周りの者も加勢して男を叩きのめしてしまいます。

「俺は金を払って入った。俺は幡随院長兵衛の子分で雷の十五郎と言うんだ。元締めの頼みで下見に来てるんだ。どうしてくれるんだ、さぁ殺せ!」と花道の上に大の字になってしまいます。

覚書

日本の侠客の元祖ともいわれる幡随院長兵衛と旗本奴 水野十郎左衛門の確執を描いた講談「幡随院長兵衛」の中の一席を、ほぼそのまま踏襲した噺です。

幡随院長兵衛は、殺されるのを承知で一人で水野の屋敷に乗り込みます。
酒宴でわざと衣服を汚されて入浴をすすめられ、湯殿で丸腰でいるところを水野に斬り殺されます。享年36歳

一方の水野十郎左衛門は、傾奇者(かぶきもの)の旗本奴で、家来の四天王を引き連れて、江戸市中を異装でのし歩いて悪行粗暴の限りを尽くしていました。

長兵衛殺害ではお咎め無しとなりましたが、行跡怠慢で母親の実家にお預けとなり、翌日評定所へ呼ばれたところ、月代も剃らず着流しの伊達姿で出頭したことを不敬不遜であるとして即日切腹となります。享年35歳

芝居の喧嘩~立川談志

芝居の喧嘩~柳家権太楼

芝居の喧嘩~古今亭右朝

講談 幡随院長兵衛 芝居の喧嘩~宝井琴柳


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