猫定~三遊亭圓生・五街道雲助【動画】



半ならニャオン、丁ならニャオニャオ

猫定~三遊亭圓生【動画】

両国回向院の鼠小僧の墓の横に猫塚というものがありまして、猫が死んだらここへ持ってきてお経を上げてもらって埋葬します。ここへ最初に入った猫のお話でございます。

八丁堀玉子屋新道の長屋に、定吉という魚屋がいまして魚屋は名ばかりで実態は博打打ち。

定吉が朝湯の帰りに行きつけの居酒屋 三河屋で一杯やっていますと頭の上でポカッという音がする。

二階で博打をやっていると思った定吉が店の者に聞いてみますと、店で飼っている黒猫があまりに悪さをするので縛って転がしてある。夜になったら川へ放り込むと言います。

それは可哀想だ、殺してしまうくらいなら譲り受けたいと言って世話賃を渡し、懐へ入れて家に帰ります。

猫嫌いの女房が猫は化けると嫌がりますが、この全身真っ黒の烏猫に「熊」という名前をつけ、博打を教えてやると言って賽子を転がしますと、半ならニャオンと一声、丁ならニャオニャオと二回鳴く。今度はプーと鳴いて壺を開けると賽子が重なっている。

これからこの「熊」を懐に入れて博打場に通って大儲け。家財や身なりも変わってきまして兄ィ、親分と呼び名も変わってくる。いつも猫を連れていることから「猫定」というあだ名で呼ばれるようになります。

ある時、定吉に江戸にいられない間違いがあって、ほとぼりがさめるまでと猫は家においてしばらくの間旅に出ます。

「旅の留守 家にも胡麻の蠅がつき」と川柳にある通り、この間に女房に男ができます。

旅から戻った定吉。今日は向こうへ泊まると言って猫を懐に博打場へ行きますが、猫は鳴かず早々に引き上げることにします。

定吉が外へ出たあと女房は手紙を遣って男を家に入れ、二人で邪魔な定吉を殺そうと企みます。

覚書

猫塚は両国の回向院(墨田区両国2-8-10)の中、鼠小僧次郎吉の墓の左側にあります。

かつては右側に縦に並んだ小さい三つの塚だったのですが、次郎吉の墓石を削って勝負事のお守りにすると良いというのが広まり、間違ってこの猫塚を削る人がいるため、左側に移してガラスケースに納められるようになりました。

寺の説明板によると、猫をたいへんにかわいがっていた魚屋が病気で商売ができなくなって生活が困窮したところ、猫が二両の小判をくわえてきて助けます。

ある日、猫が戻って来ないので探したところ、商家で二両をくわえて逃げようとしたところを見つかって殴り殺されたことがわかります。

商家の主人に事情を話しますと主人も感銘を受け、猫の遺体を魚屋とともに回向院に葬ったという話で、落語とは趣が違います。

猫定~五街道雲助

圓生以後演じ手がいませんでしたが、五街道雲助や柳家さん喬が高座にかけるようになりました。若手にも引き継いでいってほしい噺です。

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