火焔太鼓~古今亭志ん朝・志ん生・五街道雲助他【動画】
NEW!!『お笑い・漫才芸人列伝』
古今東西のお笑い・漫才芸人の貴重な映像・音声を集積。
明治から戦前のお笑いを支えた漫才、音曲の数々、70年代の演芸ブーム、80年代の漫才ブームから現在に至る数々の芸人を、映像と音声で紹介します。
明治・大正・昭和初期(エンタツ・アチャコ、ミスワカナ・玉松一郎、砂川捨丸・中村春代他)
昭和中期~後期(いとし・こいし、ダイマル・ラケット、やすし・きよし他 追加中)
平成~令和(鋭意準備中!)
志ん生の十八番を志ん朝が受け継ぎ
古今亭志ん朝~火焔太鼓【動画】
商売下手の道具屋の甚兵衛さんが、汚い太鼓を仕入れ「またこんなモノ買ってきて」と女房に怒られています。
買ってきてしまったものは仕方がないと、丁稚の定吉にハタキをかけさせますと、太鼓がなくなってしまいそうなほどの埃。
定吉が調子に乗って太鼓を叩くと、身なりのいい侍が太鼓を打ったのはこの家かと尋ねます。
主君の赤井御門守様がお駕籠でお通りになって、太鼓の音がお耳に入ったので見たいと仰せられているとのこと。
甚平は得意満面ですが、おかみさんは、どうせそんな太鼓は売れっこないんだから、元値の一分で売ってこいと家を出されます。
屋敷に持参しますと、殿様がえらくお気に召して「これは火焔太鼓という、国宝級の品である」と三百両という値がつきます。
覚書
金を持ち帰った甚兵衛が女房の前に五十両ずつたたきつけるように置いて、日頃の鬱憤をはらすところが見ものです。
サゲは、今度は半鐘を仕入れるという甚兵衛に女房が「半鐘はいけない、オジャンになる」と言うものですが、「オジャンになる」は、お終いになる、元も子もなくなるという言葉で、今でも東京で使う人もいます。
火事が消えると半鐘を「ジャン ジャン」と二回鳴らしたところから、終わりを意味する言葉として定着したものです。
古今亭志ん生~火焔太鼓
志ん生の火焔太鼓か、火焔太鼓の志ん生かと言われた志ん生の十八番です。
初代三遊亭遊三から受け継ぎ、次男の志ん朝がさらに磨きをかけました。
遊三の速記によると、このあと甚兵衛は半鐘を買って、また大名が通らないかと定吉に叩かせます。
火事だと思った近所の人たちが店に集まって道具や家財を滅茶苦茶に壊して(江戸では消火は延焼を防ぐために家を壊してしまう方法がとられました)本当におジャンになってしまうという結末でしたが、志ん生が現在の粋なサゲに変えました。
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