後生鰻~桂歌丸・古今亭志ん生
後生鰻~桂歌丸
あるご隠居。信心深く、殺生はしない。
蚊に血を吸われても痛い痒いを我慢して吸わしてあげるほど。
ある日、浅草の観音様へお詣りをしまして天王橋のところまできますと、鰻屋が鰻を割き台に乗せてキリを通そうとしています。
ご隠居あわてて鰻屋に駆け寄り・・
覚書
「淀川」という上方の噺が明治期に東京へ移りました。
「放生会」という題で語られることもあります。
後生(ごしょう)というのは仏語で、今生=この世、後生=あの世を指します。
後生だからお願いします。→ この世の借りはあの世で返すからお願いします。
というような使い方をしますが、この噺では「よい後生をした=よい功徳をした」という意味で使われます。
後生鰻~古今亭志ん生
サゲはもともと「赤ん坊」でしたが、笑うに笑えないところもあり、後年は「女房」になって定着しています。
志ん生のサゲは、赤ん坊になっていますが生々しく感じさせないところはさすがです。
後生鰻~桂文珍
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