夢の酒~桂文楽・柳家さん喬・入船亭扇辰【動画】



お前が怒らないと言うなら話すけど

夢の酒~桂文楽【動画】

梅雨のある日。大黒屋の若旦那 徳三郎が店の奥で寝ています。
若女将のお花が風邪をひくからと徳三郎を起こします。

徳三郎「今日はたいへんにご馳走になりました」と言いながら起きます。

お花と気付いて、せっかくいいところだったのにと言いますと、お花はおもしろそうな夢を見ていたんですね、聞かせてくださいと頼みます。

お前が怒らないと言うなら、と話し始めます。

向島へ行ったが夕立になった。慌てて近くの軒下に逃げ込むと、そこの女中が、雨宿りをしていってくださいと言い、 徳三郎に気付いて奥に「御新造さん、かねてより噂をしていた、大黒屋の若旦那がお見えになりましたよ」
と声をかけると、これがなんともいい女。

御新造は喜んで徳三郎を奥の座敷に案内し、女中にお酒と料理を運ばせます。
徳三郎は酒は一滴もいただけない断りますが、御新造がせめてお酌だけでもと言われて三口くらい飲んだ。

ほんのり桜色になった御新造が三味線を持って小唄を二つ三つ、それから都々逸。”これほど思うにもし添われずば あたしゃ出雲へどなり込む”なんて言って俺の顔をじっと見て・・。

お花はとがった声で「それからどうしたんでございますか!」

悪酔いで頭が痛くなったと言うと布団を敷いてくれ、休んでいたら、今度は御新造さんの具合が悪くなった。

私がどきましょうかと徳三郎が言うと、御新造は燃えるような長襦袢に伊達巻で「裾のほうに入らせていただきます」と言って、、

「あぁーッ!! 悔しい~!!」と大声で泣き出すお花。
これを聞きつけて大旦那が仲裁に飛び込んできます。

覚書

これほど筋立てが奇想天外で面白い噺もそうないと思っています。
中でもこの桂文楽の「夢の酒」は絶品。
お花の悋気の様子やご新造の色気も半端なく、何回聴いても笑いが止まらない。

人情噺「雪の瀬川(松葉屋瀬川)」が「橋場の雪」「夢の後家」の二つの噺になり、「夢の後家」を文楽が仕上げて十八番としました。

噺の中で淡島様の上の句を詠んで「夢の中へお誘いくださればきっと下の句も詠みます」と言えば、そこに行けるというくだりがありますが、それがこの句です。ぜひお試しください。
“われたのむ人の悩みのなごめずば 世にあはしまの神といはれじ”

夢の酒~柳家さん喬

夢の酒~入船亭扇辰

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