半分垢~古今亭志ん生






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話は内輪内輪にするものだ

半分垢~古今亭志ん生

ある江戸の関取が、上方へ修行に行きましてひさしぶりに江戸に帰ってきます。贔屓の客が家を訪ねてきますが、おかみさんに寝ていると聞いて「起こさなくていい、巡業でさぞ大きくなっただろう」と聞きますと、おかみさんは「大きくなりました、戸口から入れず格子をはずして這って家に入ってもらった。顔は樽のよう、目は炭団のよう、布団を二十枚並べてまだ足が出る、道中で牛を三匹踏み殺した」と言います。

客が帰ったあと、関取が二階から降りてきて「そんな大きなことをいうものではない、何でも内輪内輪に言うものだ。女房が主人を褒めるほどみっともないものはない」と怒ります。また他の贔屓が来て「皆を連れてくる」と言う。関取は「今度は大きなことを言うな」と言い、東海道の三島の宿の話をはじめます。

朝、窓を開けて見事な富士にみとれていると女中が入ってきたので、毎日富士を眺められて幸せ者だなと言い、自分の住むところのものを褒められてこの女中がどういう挨拶をするかと思っていると、朝晩見ているとさほどではないと答えます。

改めて富士を見ると余計大きく立派に見えたので、ずいぶん大きいじゃないか、見上げるようだと言うと、女中は「いいえ、半分は雪でございます」と答えた。それを聞いたらなおのこと富士の山が大きく見えた。なんでも内輪内輪に話さなければいけないよ、と女房に教えます。

皆が家に来て「関取は大きくなったらしいな」と聞きますと、女房はさきほどとは反対に「小さい小さい」と言う。奥で聞いていた関取、可笑しくてたまらず外に出てきます。

覚書

別題「垢相撲」。
江戸小咄を仕立てたもので、上方では大阪の関取が江戸へ修行に行って帰ってきた話になりますが、東西ともあまり演り手がありません。

話は内輪にと言いますが、確かに料理店などでも「ここはものすごくおいしい」と言われて行ったがさほどでもなかったというのはよくある話です。

落語 半分垢 ディスコグラフィ

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