宿屋仇（宿屋の仇討・庚申待）～桂米朝・古今亭志ん生・立川談志・志の輔他【動画】

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旅の宿 騒々しい隣の部屋の男たちに

桂米朝～宿屋仇

大坂日本橋の宿屋紀州屋源助に来た萬事世話九郎という侍、昨日の宿で寝られず今夜は静かな部屋に案内してほしいと言います。紀州屋の番頭伊助は、承知して部屋へ通します。しかし、伊勢参りらしい浜手（海辺の漁師など威勢のよい人々を指す）の三人連れが隣の部屋に入り、部屋に入ったとたんに騒ぎ出します。

世話九郎はたまらず番頭の伊助を呼びつけて、静かにさせるようにと苦情を言います。伊助が隣へ行き、隣のお侍が苦情を申しておりますので静かにしてくれるよう頼みますが、しばらくするとまた大騒ぎ。

再三苦情を言われた三人、枕を寄せて色っぽい話をしようと女の話を始めます。そのうち源兵衛がこれは本当の話だと、高槻で侍の女房と良い仲になり、発覚を恐れて二人を殺し五十両の金をとって逃げたという話をします。

覚書

上方噺独特の「旅ネタ」で、これができればトリが務まると言われる真打噺です。東京でも古くから「庚申待ち（こうしんまち）」という題で演じられてきました。

江戸落語では、宿は武蔵屋、侍は川越藩藩士。源兵衛、清八、喜六は魚河岸で働く江戸っ子三人連れという設定になります。

桂枝雀～宿屋仇

立川志の輔～宿屋の仇討

立川談志～宿屋の仇討

古今亭志ん生（五代目）～庚申待ち（こうしんまち）

人間には三尸（さんし）の虫というものが頭・腹・足についており、その人の悪事を監視していると言います。この三尸の虫は、庚申の日に人々が眠ると天に上り、閻魔にその人の悪事を報告して三悪道（地獄・餓鬼・畜生）に落とすと言われていました。

このため、三尸の虫が天に登れないように、庚申の日の夜は寝ずに夜を明かしました。これが「庚申待ち」で、平安時代から行われ、江戸期に民間に広がりました。現在では庚申信仰は廃れてしまいましたが、現在でも庚申（かのえさる）の日（六十日に一回・年に六～七回）に人々が集まって夜を明かすところがあります。

日本橋馬喰町の大黒屋金兵衛。今日は庚申待ちですので普通は人を泊めませんが、これを承知という侍が一人が泊まっています。庚申待ちをしている人々が大黒屋に集まって夜明かしの暇つぶしに他愛のない話をしています。そのうち、熊さんが嘘ではない懺悔話だと、熊谷で老人を殺して二百両の金を奪った話をします。

泊まっている侍に呼ばれた主人、その老人は自分の父親で仇討ちをすると言い出します。

柳家小三治～宿屋の仇討

柳家小さん　宿屋の仇討

桂歌丸　宿屋の仇討

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