つるつる~桂文楽・古今亭志ん朝・立川談志






お笑い・漫才芸人列伝お笑い・漫才芸人列伝
古今東西のお笑い・漫才芸人の貴重な映像・音声を集積。
明治・大正・昭和・平成・令和の数々の芸人を、映像と音声で紹介します。

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岡惚れも三年すれば色のうち

つるつる~桂文楽【動画】

吉原の幇間 一八。芸者のお梅に四年半越しで岡ぼれしています。今日こそと思い切って、お梅に「三日でもよいどっか行ってサシでごはんをいただきたい、三日がダメなら二日、二日がタメなら一日、三時間、二時間・・三分・・」お梅は「色だの恋だの浮気っぽい話は御免こうむるが、女房にしてくれるというならなってもよい。」と言います。

「ただ、お前さんについて気に入らないことがある。お前さんは酒を飲むとズボラになってどっちがお客様だかわからなくなって、時間のことも滅茶苦茶。芸人は”今” 。ズボラが一番ダメだ。今夜二時を打ったらあたしの部屋へ来て。ただし二時が五分でも遅れたら無い縁とあきらめてくださいよ」

一八、必ず行きますと大喜びしておりますところへ来たのが贔屓の旦那。吉原は飽きたので今日は柳橋へ行って夜っびいて遊ぼうと言い出します。

覚書

文楽が独自の演出を加えて完成させた十八番です。一生に一度という大事な約束をして、それに間に合わないと焦る場面というのは映画や小説のみならず、人生のうちで幾度か遭遇するもののように思います。

受験当日に雪で電車が動かない、あるいは体調が悪くなる。プロポーズすると決めた待ち合わせの日に仕事のトラブルで抜けられないなんてこともあるでしょう。自業自得とは言え、一八に同情してしまうのは私だけではないでしょう。

つるつる~古今亭志ん生

真面目な文楽に対して不真面目の志ん生。志ん生の筋では「お梅」との約束が贔屓の旦那に断りを入れる時に話すかたちで進められます。

柳橋からの帰りに口ずさむ「さいこどん」がいいですね。

恋の痴話文ナー ねずみにひかれ
猫に頼んで 取りにやる
ずいとこきゃ言わいでも構うことねぇ
サイコドンドン サイコドンドンサイコドンドン
ササ サイコドンドン

同じ噺でこれだけ演出が違う。聴き比べの妙味ですなぁ。

つるつる~立川談志

こちらは文楽の筋を踏襲しながら、旦那が一緒に謝ってやるという展開になり、少し希望が持てるかたちで終わりサゲもオシャレに変えています。すばらしい。

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