鉄拐(てっかい)~立川談志【動画】






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一身分体の術

鉄拐~立川談志

支那の横町に上海屋唐左衛門という大きな貿易商がありまして、海外にも支店を持って大きな商売をしていました。毎年正月には世界中から出入りの商人や友人知人を集めて大きな宴会を催して、珍しい芸人に余興をやらせます。

八月。手代の藤助が大陸中を回って珍しい芸人を探しに行くことになり、方々を訪ねますがよい芸人はいない。九月のある日、藤助は山に迷っていまい、どうしようかと思案しながら歩いておりますと、大きな岩の前にぼろぼろの着物に長い髭、足が悪いらしく杖をついた一人のお爺さんが立っています。

町への道を聞きつつ「ここは何処だ?」と聞きますと、「ここは仙郷。自分は鉄拐という仙人である」と言います。「どんなことができるのか」と聞きますと、「自分の腹の中からもう一人の自分を出す一身分体の術ができる」と実際にやって見せます。

藤助は事情を話して「一度でよいから町へ来てその術を見せてもらいたい」と頼み、鉄拐は承知します。店に戻った二人、主人に紹介していよいよ当日、鉄拐の術は大好評となり、他の町や寄席などでも引っ張りだこになります。

覚書

中国が舞台の落語は大変に珍しいのですが、江戸時代にはこの道教の八仙、李鉄拐と張果老の術をネタにした噺が多くあったと言います。八仙は日本の七福神のように中国で信仰され、絵図や壺、皿などの陶磁器にも描かれます。

鉄拐は、よい体格の道士でしたが、老子に会うために一身分体の術で魂を遊離させて出かけ、その間に弟子が鉄拐の体を焼いてしまいます。鉄拐は近くにいた足の不自由な物乞いの死体を借りて蘇ります。このためボロボロの服を着て杖をついたかたちで表されます。

張果は、体を再生できる能力を持って数百年を生き、白い驢馬に乗って一日に数千里を移動し、休む時には驢馬を折り畳んで箱にしまい、また乗る時には水を吹きかけて驢馬に戻したと言います。

サゲは、李白と陶淵明がともに酒豪であったことを知らないとわからないもので、考えオチと言えば考えオチですが、解ってもあまりおもしろくないですな。

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