桂米朝コレクション(全8巻)―上方落語 (ちくま文庫)の聴き比べです。
<<全八巻タイトル>>
1.四季折々 2.奇想天外 3.愛憎模様 4.商売繁盛
5.怪異霊験 6.事件発生 7.芸道百般 8.美味礼讃
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桂米朝コレクション〈5〉怪異霊験
上方落語 桂米朝コレクション〈5〉怪異霊験 (ちくま文庫)に収録された11席の聴き比べです。ごゆっくりどうぞ。
<<演目>>
第五巻「怪異霊験」は、こわいこわい、そして不思議な落語。江戸落語の怪奇物との味わいの違いをご堪能あれ。
猫の忠信・仔猫・狸の化け寺・狸の賽・怪談市川堤・五光・景清・紀州飛脚・夏の医者・べかこ・ぬの字鼠・天狗さし・稲荷俥・足上がり
1.猫の忠信 | 美人の浄瑠璃の師匠のお静。これをあわよくばモノものにしようと稽古に通う「あわよか連」の次郎吉と六さん。 | 桂米朝・三遊亭圓生・桂枝雀・桂吉朝・桂三木助 |
2.仔猫 | 船場の大きな問屋の前に、田舎から出てきた女衆(おなごし)「おなべ」が、書きそこないの蝙蝠のような恰好で、「ちょっくらものを尋ねるがのう」と番頭に声をかけ | 桂米朝・桂枝雀・笑福亭生喬 |
3.狸の化け寺 | 江戸時代の土木を支えた黒鍬組が、ある村の河の堤の修理に訪れます。 火の玉の領五郎以下三十人ほどで来ましたが、まとまってお泊めするところがない。 | 桂米朝・桂ざこば |
4.狸賽 | 博打好きの男が寝ようとすると戸を叩く音。 戸を開けると狸が立っています。 今日は子供に捕まっているところを助けていただいてありがとうございました。 | 桂米朝・柳家小さん・古今亭志ん朝・古今亭志ん生 |
5.怪談市川堤(戸田の渡し) | 京都は西陣の織物問屋で越後屋治郎兵衛。息子が二人あり、兄の治郎吉は十代から飲む打つ買うを覚えた極道三昧。 | 桂米朝・林家正蔵・露の団四郎 |
6.五光(いがぐり) | 山の中で道に迷ってしまった男、太陽や水の流れを頼りに下ってまいりますが、だんだんと陽が傾いてまいります。 こんな所で夜になると命に関わると急ぎますと、人が踏んだらしい道に出ます。 | 桂米朝・桂歌丸 |
7.景清 | 失明した目貫師(彫金職人)の定次郎が近所の旦那、甚兵衛と話をしています。 医者にも見放され、神仏にすがろうと眼病に効くといわれる柳谷観音へ | 桂米朝・桂文楽・桂枝雀・桂文楽 |
8.紀州飛脚 | ある男、足の早いのを見込まれて和歌山まで飛脚を頼まれます。 この男、足が三本あろうかと見えるような大層な巨根。 | 露の五郎兵衛 |
9.夏の医者 | 夏の暑い日。ある村で父親が農作業中に倒れ、三つ山を越して医者を迎えに行きますが | 桂米朝・三遊亭圓生・桂枝雀 |
10.べかこ | 噺家の泥丹坊堅丸が九州の方へ巡業に行きまして御難(興行で客が入らない)に遭い、肥前の武雄という温泉場の宿屋 大黒屋市兵衛が助けてやろうと居候をさせてもらいます。 | 桂米朝 |
11.ぬの字鼠 | 昔は出家たるものは、肉喰妻帯は厳しく禁止され、特に女犯の罪ということになると寺社奉行によって唐傘一本で追い出されるということになります。 | 桂米朝 |
12.天狗さし | ご隠居の家に、相談があると訪ねてきた男。食べ物商売を始めようと思い、店の手金も打ってきた。世間にないすき焼き屋、テンスキ屋をやると言います。 | 桂米朝 |
13.稲荷俥 | 高津神社で客を乗せた人力車。乗せた客が産湯稲荷の使いだと言い出し・・ | 桂米朝 |
14.足上がり | ある大店の番頭は、店の金をごまかしては芸者遊びや芝居に興じています。 今日もお茶屋の芸妓をはべらせて芝居見物。お伴の丁稚定吉がそろそろ帰るというので、帰ったら、番頭は播磨屋さんのところで碁を打っていると言えと教え、小遣いをにぎらせます。 |
桂米朝・桂文枝・桂吉朝 |
桂米朝コレクション〈6〉事件発生
上方落語 桂米朝コレクション〈6〉事件発生 (ちくま文庫)に収録された9席の聴き比べです。ごゆっくりどうぞ。
<<演目>>
第二巻「事件発生」は日常に波紋が起こったその時こそ、本当の人間の姿が現れるものだ。そこに起きるさまざまな人間模様。
らくだ・宿屋仇・どうらんの幸助・算段の平兵衛・次の御用日・佐々木裁き・百人坊主・ふたなり・阿弥陀池・土橋萬歳
1.らくだ | 大男でノラクラと暮らし、乱暴者で皆から嫌われて「らくだ」と呼ばれている男。 長屋に兄貴分の熊五郎が訪ねてきて、らくだがフグを食べて死んでいるのを見つけます。 | 桂米朝・笑福亭松鶴・桂ざこば・三遊亭圓生・古今亭志ん生・柳家小三治・立川志の輔・立川談志 |
2.宿屋仇(宿屋の仇討・庚申待) | 大坂から奈良を通り、伊勢参りに向かう喜六と清八。 腹が減ったと、峠にある煮売屋に立ち寄ります。 | ~桂米朝・立川志の輔・古今亭志ん生・春風亭柳朝・柳家権太楼・桂枝雀・立川志の輔・立川談志他 |
3.どうらんの幸助 | 喧嘩の仲裁が唯一の趣味という割木屋のおやっさん お半長右衛門の話を聞きつけ | 桂米朝・桂小南治・桂枝雀 |
4.算段の平兵衛 | 世の中にこれぐらい気の毒な死骸はおまへんで | 桂米朝・桂文珍・桂南光 |
5.次の御用日 | 娘いと頭(こうべ)の上にて『あ』と申した。とあるが、奉行何のことやら相分からん | 桂米朝・桂枝雀・笑福亭松鶴・笑福亭仁鶴 |
6.佐々木裁き | 名奉行で知られた佐々木信濃守が市中の見回りをしていますと、奉行の裁きを真似ている子供たちがいます。 近寄っていきますと、下役の子供が「こら! 吟味の邪魔だ向こうへ寄れ!」と追い払われます。 | 古今亭志ん朝・桂枝雀・三遊亭圓生・桂米朝 |
7.百人坊主 | 大阪近辺のある村。庄屋のところに村人が集まって、伊勢講の先達を引き受けてほしいと頼んでいますが、庄屋は毎年、毎年、伊勢参りに行くと必ず揉め事、喧嘩沙汰が起こるので嫌だと言います。 | 桂米朝・(三笑亭可楽) |
8.ふたなり | 猟師の亀右衛門が昼なお暗い栴檀の森で若い女に声をかけられ | 桂米朝・桂枝雀・古今亭志ん生 |
9.阿弥陀池 | 隠居さんの家を訪ねた喜六、新聞を読めと言われますが喜六は親父が便所の壁が剥がれたときに貼ったものを毎日読んでいるなどと言っています。 | 桂米朝・桂枝雀・桂ざこば |
10.土橋萬歳(土橋万歳) | 船場の大店 播磨屋の離れ座敷。丁稚の定吉が割り木を片手に若旦那の作次郎を見張っています。 | 桂米朝 |
上方落語 桂米朝コレクション〈7〉芸道百般 (ちくま文庫)に収録された12席の聴き比べです。ごゆっくりどうぞ。
<<演目>>
第七巻「芸道百般」は、さまざまな芸能、芸事にかかわる落語集。今や失われてしまった芸の中に、大道華やかなりし日本のいにしえを偲ぶことができる。
軒付け・花筏・蔵丁稚・七段目・蛸芝居・動物園・あくびの稽古・くしゃみ講釈・蟇の油・軽業・看板の一・抜け雀・一文笛・不動坊
1.軒付け | 最近浄瑠璃を習い始めた男。御簾内(客から顔が見えないように演台に御簾をたらして緊張しないようにしようするもの)でお披露目をしますが大失敗。客から物を投げられたというところから始まります。 | 桂米朝・桂枝雀・桂文珍/td> |
2.花筏 | 南無阿弥陀仏と涙を流して土俵入り | 桂米朝・三遊亭圓生・桂枝雀・金原亭馬生・林家染丸・柳亭市馬 |
3.蔵丁稚 | あるお店の小僧、定吉。 芝居好きで、何かの用事を言いつけられるとその帰りに芝居を観てなかなか帰らない。 | 古今亭志ん朝・桂米朝・三遊亭圓歌・桂枝雀 |
4.七段目 | 毎日毎日芝居小屋に通い続けの若旦那、生活すべて歌舞伎に染まって何をやっても芝居がかり。今日も朝から家を飛びしたきり。れ | 桂吉朝・三遊亭圓歌・桂吉弥・柳亭市馬・桂文珍 |
5.蛸芝居 | 船場の砂糖問屋は店の主人も使用人もこぞって芝居好き。 朝、使用人たちの起きるのが遅いと、主人自ら三番叟を踏んで起こします。 | 桂吉朝・笑福亭松鶴・桂文枝・桂吉弥 |
6.動物園 | 力もいらず頭もいらず喋らず朝早くなく稼げる仕事とは | 桂枝雀・桂米朝・桂福丸 |
7.あくびの稽古(あくび指南) | ある男、あくびの稽古をしに行きたいと友達を誘います。 あくびなんてのは稽古する必要はないと言うのを無理に誘って「あくび指南所」へ。 | 古今亭志ん生・桂米朝・三笑亭可楽・桂枝雀・古今亭志ん朝・立川談志 |
8.くしゃみ講釈 | 化け物屋敷と呼ばれて長らく人が住まない家が最近講釈場になり、東京から来ているという講釈師 後藤一山の口演で繁盛しています。 | 桂枝雀・三遊亭金馬・桂吉朝・春風亭一之輔・桂米朝 |
9.蟇の油 | 大道で「蟇の油」を売る香具師(やし)。 得意の口上を述べて順調に売上げ、一通り売り終わったら客が入れ替わるまでと近くの茶屋で酒をいただきます。 かなり酔ったがまだ日が高く客も多いのでもう一売りと … | 立川談志・桂米朝・三遊亭圓生 |
10.軽業(東の旅) | インチキ見世物小屋に入りひどい目に合う「もぎどり」。に続き軽業の舞台を見学します。 | 桂米朝 |
11.看板の一 | ご隠居の手管に完敗 真似をした男は | 桂米朝・柳家小さん・柳家小三治・桂文楽 |
12.看板の一 | 宿代のカタに描いた雀の絵が朝になると抜け出し・・ | 桂米朝・古今亭志ん朝・立川志の輔・金原亭馬生 |
13.一文笛 | 明治の頃。名うてのスリが老人に話しかけます。「お持ちの煙草入れを、売っていただきたい」 聞けば、スリ仲間がこの老人の煙草入れをスリとる権利を売買していたとのこと。 | 桂米朝・桂春蝶 |
14.不動坊 | 長屋に住む利吉に大家さんが訪ねてきて、女房をもらう気がないかと聞きます。 | 桂米朝・柳家小さん・春風亭一之輔・桂枝雀・桂ざこば・桂吉朝・笑福亭仁鶴 |
上方落語 桂米朝コレクション〈8〉美味礼賛 (ちくま文庫)に収録された12席の聴き比べです。ごゆっくりどうぞ。
<<演目>>
第八巻は「美味礼讃」。落語を聞いて「アッうまそう!」と思わず口中に唾がたまった経験はありませんか。食べ物がテーマ、もしくは食べるシーンが一つの魅力になっている話を集める。
饅頭こわい・鹿政談・田楽喰い・鴻池の犬・鯉船・京の茶漬・近眼の煮売屋・鍋墨大根・泣き塩・小咄(たけのこ)・馬の田楽・ためし酒・寄合酒・ひとり酒盛・禍は下・テレスコ・馬の尾
1.饅頭こわい | 上方落語としての正式なものは、五十分ほどかかる大ネタで、怪談風な話が盛り込まれます。 | 桂米朝・桂枝雀・古今亭志ん生・柳家喬太郎・柳家小さん |
2.鹿政談 | 奈良東大寺近くで三条横町の豆腐屋を営む六兵衛は、早朝に豆腐の仕込みをしているところ、外に出してあった「オカラ(切らず・卯の花)」を食べている犬に薪割りを投げつけます。 | 桂米朝・柳屋小三治・三遊亭圓生 |
3.田楽食い(ん回し) | てんてんてんまのてんじんさんで六本もらおか | 桂米朝・桂小南・三笑亭夢之助 |
4.鴻池の犬 | 商家の主人、早朝に小僧を起こし、すまないが店の表で何やら音がするので見てきてほしいと頼みます。 小僧が表に出て帰ってきますと捨て子だと言い、よく聞いてみると白、黒、ぶちの三匹の子犬。 | 桂米朝・桂枝雀・林家正蔵 |
5.鯉船 | 回りの髪結い磯七。町内では便利屋、愛嬌者で世話好き。花代のかからない幇間のような男で町内では人気者です。 ある若旦那が東横堀に船を浮かべて網打ちに行こうというのを、 | 桂米朝 |
6.京の茶漬け | 京のご馳走言葉で、昔から人が来て帰る段になると「お茶漬けでも」と言う。下駄を履く靴を履くという引き返すことができないタイミングでこれを言う。ある大阪の男、一度本当に茶漬けを食べてやろうとわざわざ京都まで出かけます。 | 桂米朝・桂春若 |
7.近眼の煮売屋 | 昼間からご馳走を並べて一杯やっている清八。そこへやってきた喜六が「ごっそさん」と言い、どうしたのだと聞くと、友人から灘の酒を送ってもらったのだと言う。 | 桂米朝 |
8.鍋墨大根 | 大根売りが駕籠屋に商売替えをしますが・・ | |
9.泣き塩 | 往来で泣く若い男女を見た焼塩屋は | 桂米朝・古今亭志ん生 |
10.馬の田楽 | 商家山権(やまごん)の軒先に味噌樽を積んだ馬を繋いで男は中へ。 悪い子供が四・五人、馬のお腹の下をくぐって遊ぼうと言い出します。 | 桂米朝・立川談志・桂南光 |
11.寄合酒 | 金はないけど酒が飲みたい若い者が集まって | 三遊亭金馬・笑福亭松鶴 |
12.ひとり酒盛 | 仕事に出かけようとしていた留公、急用があると聞いて熊五郎の家にやってきます。 熊五郎は、昔世話をした男が長らく上方に行っていたがひさしぶりに来て酒を持ってきたので一緒にやらないかと誘います。 | 三遊亭圓生・桂米朝・柳家小さん・笑福亭松鶴・桂枝雀・古今亭右朝 |
13.禍は下 | 妾宅へ泊まる旦那。川で網打ちをしているから近所の店で網でとれる魚を買って帰れと言われた定吉は・・ | |
14.テレスコ | ある漁場で名前のわからない魚が獲れ、村中聞いて回りますが誰にもわからない。 | 三遊亭金馬・三遊亭圓生・三遊亭圓歌 |
15.馬の尾(馬の巣) | 馬の毛を抜くとどうなるか知らないのか | 桂文楽・桂米朝・滝川鯉昇・橘家文左衛門 |
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