桂米朝コレクション(全8巻)―上方落語 (ちくま文庫)の聴き比べです。

<<全八巻タイトル>>
1.四季折々 2.奇想天外 3.愛憎模様 4.商売繁盛
5.怪異霊験 6.事件発生 7.芸道百般 8.美味礼讃
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桂米朝コレクション〈1〉四季折々


上方落語 桂米朝コレクション〈1〉四季折々 (ちくま文庫)に収録された11席の聴き比べです。ごゆっくりどうぞ。

<<演目>>
第一巻「四季折々」は、今はもう失われてしまった季節感、のどやかさの感じられる落語を集める。

けんげしゃ茶屋・正月丁稚・池田の猪買い・貧乏花見・百年目・愛宕山・千両みかん・蛇含草・まめだ・かけとり・風の神送り


演 目
概  要
聴き比べ
1.けんげしゃ茶屋 大晦日。商家の奥では春を迎える準備、店では節季の勘定で旦那は邪魔にされて行き場がなく散歩をしています。 桂米朝・桂文珍
2.正月丁稚 近所の毘沙門天に毎日お参りをしている喜六。居眠りをしておりますと、毘沙門天がやって来て起こします。 「いつもお参りしてもらっているので今日は良い目をさせてやろう。これから福の神仲間の宴会があるから連れて行ってやろうと言います。 桂米朝・立川志の輔・笑福亭松鶴・三遊亭圓遊
3.池田の猪買い 近所のご隠居 甚兵衛のところへ来た男がどうも最近体が冷えると言いますと、猪の肉は体を温める、薬食いと言うので食べてみてはどうかとすすめ 桂米朝・桂枝雀・桂春團治・立川談志・桂文我・桂文珍
4.貧乏花見(長屋の花見) 貧しくたって花見に行くさ。朝から雨が降って仕事を休んだ長屋の連中。皆で花見に行こうと盛り上がり・・ 桂米朝・柳家小さん・桂枝雀・立川談志・三笑亭可楽・三遊亭圓楽・三遊亭圓遊・三遊亭金馬・春風亭一之輔
5.百年目 春、桜は満開。しかし、船場の大店に勤める番頭は、今日も小僧たちに小言を言い、得意先廻りをすると言って出かけます。 桂米朝・三遊亭圓生・古今亭志ん生・古今亭志ん朝・桂小南・立川志の輔
6.愛宕山 明治の初年頃の春先。 大阪ミナミの幇間 一八と茂八の二人は仲良く御茶屋をしくじり、つてを頼って京都祇園町で働いています。室町あたりの旦那が野掛けでもしようと、芸者や舞妓、幇間を引き連れて 桂米朝・古今亭志ん朝・桂吉朝・古今亭菊之丞・桂文枝(五代目)・桂文楽
7.千両みかん 呉服屋の若旦那。急に患いつき十日あまりも食べるものも食べずに寝込んでしまいます。 医者は「これは心の病、気の病で心に思っていることがなくなれば、良くなるだろう」と 桂米朝・柳屋小三治・桂枝雀・古今亭志ん生・古今亭志ん朝・立川志の輔・五街道雲助・金原亭馬生
8.蛇含草(そば清) ある男が、友人の家に行くと妙な草が飾ってあります。それは何だと聞くと「蛇含草」という草で、山の主、うわばみが人を飲んで苦しい時に舐めるのだという。 古今亭志ん朝・桂枝雀・桂文治・桂吉弥・古今亭志ん生・桂米朝
9.まめだ 雨の日、役者の右三郎(うさぶろう)が帰宅中、傘が妙に重くなる。見上げると軽くなる。また重くなる。見上げると軽くなる。さては「まめだ」やな、と重くなった瞬間に傘を持ったままトンボ(宙返り)を切ります。 桂米朝
10.かけとり 今日は大晦日。商売人は皆この日に払ってもらおうために町を駆けずり回っています。長屋に住む男。家賃や日々の食べ物の払いもできずどうして掛取りをやりすごそうかと 桂米朝・三遊亭圓生
11.風の神送り 昔は風邪でも、今で言えばインフルエンザのようにちょっと寝て休んだぐらいでは治らない風邪が流行った時には、風(風邪)の神送りということをやりました。 桂米朝

桂米朝コレクション〈2〉奇想天外


上方落語 桂米朝コレクション〈2〉奇想天外 (ちくま文庫)に収録された9席の聴き比べです。ごゆっくりどうぞ。

<<演目>>
第二巻「奇想天外」はシュールな落語大全集。突拍子もない発想の、話芸だからこそ描ける世界。

地獄八景亡者戯・伊勢参宮神乃賑(東の旅)・天狗裁き・小倉船・骨つり・こぶ弁慶・質屋蔵・皿屋敷・犬の目


演 目
概  要
聴き比べ
1.地獄八景亡者戯 鯖に当たって死んでしまった男。 冥土に向かう道で、にぎやかな一行に出会います。 桂米朝・桂吉朝・桂枝雀
2.伊勢参宮神乃賑(東の旅) 大坂から奈良を通り、伊勢参りに向かう喜六と清八。 腹が減ったと、峠にある煮売屋に立ち寄ります。 桂米朝他
3.天狗裁き 寝ているところを女房に起こされた男が夢の内容を聞かれたことから・・ 桂米朝・古今亭志ん生・柳家喬之進・柳家権太楼
4.小倉船(竜宮界龍都) 豊前の小倉から馬関へ渡る船。 乗り合わせた連中、私は紀州、私は遠州など自己紹介。 桂米朝・三遊亭圓歌
5.骨つり 商家の若旦那が、芸者衆と幇間の茂八を連れて魚つりに出かけ、しゃれこうべを釣り上げます。ゲンが悪いと捨てようとしますが、若旦那が供養をしてやれと言い、茂八は寺で供養に向かいます。 骨つり:桂米朝 野ざらし:春風亭柳好・古今亭志ん朝・立川談志・柳屋小三治
6.こぶ弁慶(東の旅・大津) 宿屋の壁土を食べた男。壁の中に塗りこめられていた大津絵の武蔵坊弁慶に憑依されて・・ 桂枝雀
7.質屋蔵 ある質屋。番頭を呼び出して「何か私に隠していることはないか」と聞きます。 風呂屋に行ったら「質屋」「蔵」「化け物」「幽霊」などというのが小耳に入ったと言う。 桂米朝・三遊亭圓生・桂吉朝・桂枝雀・桂歌丸・桂南光・柳家権太楼
8.皿屋敷 町内の若い衆が集まり、播州皿屋敷にお菊の幽霊が出てこれが大層別嬪だというので、みんなで一目見に行こうということになります。 桂米朝・立川談志・桂枝雀・三遊亭圓生・桂春団治・五街道雲助・柳家喬太郎・桂文我・桂文治
9.犬の目 四、五日前から眼が疼くという男。 友人に紹介してもらった医者に行きますと、医者は眼玉を取り外して、悪いところを修繕してまた放り込めばすぐに治ると言います。 桂米朝・春風亭柳朝・桂文我・立川文都


上方落語 桂米朝コレクション〈3〉愛憎模様 (ちくま文庫)に収録された12席の聴き比べです。ごゆっくりどうぞ。
<<演目>>
第三巻「愛憎模様」は渦巻く愛憎、とまらぬ色気。人間というものの濃さ、面白さが炸裂する。

たちぎれ線香・崇徳院・三枚起請・持参金・肝つぶし・植木屋娘・菊江仏壇・かわり目・故郷へ錦・茶漬間男・いもりの黒焼き。口合小町


演 目
概  要
聴き比べ
1.たちぎれ線香(たちきり) 船場の大店。親戚一同が集まり、最近新町(色町)に通いづめの若旦那に乞食をさせようと 桂米朝・柳家さん喬・桂吉朝・桂文枝・春風亭柳好
2.崇徳院 恋煩いの若旦那。崇徳院様の歌を謡いながら相手を探して・・ 桂枝雀・古今亭志ん朝・桂米朝・金原亭馬生・三遊亭百生・桂三木助・三遊亭園楽
3.三枚起請 喜六、清八、源兵の三人がもらった夫婦約束の起請はすべて小輝からのもの。頭に来た三人は小輝をやりこめようと 桂米朝・古今亭志ん生・古今亭志ん朝・桂文枝・柳家さん喬
4.持参金 朝、男のところに、ある店で番頭をしている友人から「ある時払いの催促なしということで貸した二十円。まことに言いにくいが今日の夜までに返して欲しい。」と言われ 桂米朝・桂枝雀・古今亭右朝・五街道雲助・三遊亭小遊三・滝川鯉昇
5.肝つぶし 男が、病気で寝ている友人の見舞いに訪れます。年月の揃った人の生肝を食べさせると治ると聞いた男は自分の妹を 桂米朝・三遊亭圓生・桂ざこば・柳家さん喬
6.植木屋娘 うちのお光はポテレンじゃ。寺の門前の植木屋 幸右衛門。百軒余りの得意先と四、五人の若い者を使って手広く仕事をしています。 寺に伝吉という若い男が小姓として入り、幸右衛門が気に入って何かというと頼みごとを 桂枝雀・桂米朝
7.菊江仏壇 船場の糸丼屋の旦那が、若旦那に「どうしてお花を見舞いに行てやらん」と意見をしています。お花は、若旦那が北の菊江という芸者に入れ込んでほとんど家に帰ってこないことを気に病み、体調もくずして実家で療養をしています。 桂米朝・柳家さん喬・桂小南・金原亭馬生・五街道雲助
8.故郷へ錦 息子の作次郎が寝込んでいるのを心配した母親が自分の兄を呼びます。 医者の見立てによると、何か思い詰めていることがあって病気になったもので薬を浴びるほど飲んでも治らないと言う。 桂米朝
9.茶漬間男(二階借り) ある女房、突然お風呂へ行くと言い出して亭主がお茶漬けを食べていますが家を飛び出します。 外で待っていたのは間男。 桂米朝・三遊亭圓生
10.いもりの黒焼き(色事根問) る男がご隠居さんに、女にもてる方法はないかと聞きに来ます。 ご隠居は、この十個のうち、ひとつふたつでもあれば女ができると言います 桂米朝・笑福亭仁鶴
11.口合小町(洒落小町) 近所でガチャガチャのお松とあだ名のついている騒がしい女房がご隠居のところへやって参ります。 亭主が近頃穴っぱいり(浮気)をして帰って来ない、あの野郎には愛想もこそも尽き果てた、タヌキ野郎、モグラ野郎と言いたい放題。 桂米朝・三遊亭圓生・立川談志

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