次の御用日~桂米朝・枝雀・笑福亭松鶴・仁鶴【動画】



娘いと頭(こうべ)の上にて『あ』と申した。とあるが、奉行何のことやら相分からん

桂米朝~次の御用日

船場の大店、堅気屋佐兵衛の娘「いと」が、小僧の常吉をお供に縫い物屋まで出かけます。

向こうから佐兵衛の長屋に住む天王寺屋藤吉と言う男が、フンドシひとつに法被を引っ掛けただけで、法被を頭の上高くかざして日除けにしながら歩いています。

遠くの方から見ますと、とんでもない大男に見え、
いとは怖がり引き返そうとしますが、常吉は幼いながらに、いとを匿おうと天水桶の陰に隠れさせ、その上に覆いかぶさって男をやり過ごそうとします。

自分を怖がっていると思った藤吉は面白がって、二人に近づき法被を覆い被せて「あ」と、しゃっくりに似た声を出します。

これに驚いた娘は、「う~ん」と唸って気絶してしまい、ようやく息を吹き返したものの健忘症となり、日常のこともできなくなってしまいます。

娘をこのような状態にされて我慢はならんと、奉行所に訴えでてお白洲でお裁きが始まります。


<覚書>
「しゃっくり裁判」の題で語られることもあります。

いとはんが縫物屋へ向かう間、さまざまな物売りが通ります。
もうこんな売り声を聞くこともなくなりましたが、たいへん風情のあるもので、この噺の醍醐味のひとつです。

大坂の商家では、長女を「いと」(いとさん、いとはん、とうさん、とうはん)、末娘を「こいと」(こいさん)と呼びます。三人いたら次女は「なかいとさん」と言いました。

「いとはん」「なかんちゃん」「こいさん」というのが、昔にあった船場もののテレビドラマなどで耳慣れた言葉だったように思います。

話の最初に「べべちゃ」というのも出てきますが、「べった」「べべた」で、一番最後を意味し、競争などで最後になることを「べったになった」などと言います。

笑福亭松鶴~次の御用日


松鶴はこの噺を十八番としてよく演じました。
女性を演じるのが上手な人でしたが、大男を怖がるおとなしい娘の描写が見事です。

桂枝雀~次の御用日

笑福亭仁鶴~次の御用日


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