天神山(安兵衛狐)~桂枝雀・古今亭志ん生・桂雀松・林家染二・桂文枝【動画】



花見ならぬ墓見で幽霊が嫁に。これを聞いた隣の安兵衛

桂枝雀~天神山【動画】


春、桜満開の中、行きかう人々も華やいでいます。

変わり者の源さん、「変ちきの源さん」と呼ばれ、花見ではなく「墓見」に行くと、おまるの弁当、尿瓶の水筒を持って一心寺の墓場へ。

「いと」という名前を刻んだ墓を相手に酒盛りを始めます。

ちなみに一心寺は天王寺の上町台地にあり、宗派を問わずに納骨できる寺として、また十年に一度、納骨された骨で阿弥陀如来像を作る骨仏の寺として有名です。

帰ろうと立ち上がると横の土がこんもりと盛り上がっています。
掘り起してみるとこれがしゃれこうべ(頭蓋骨)。
源さんこれを持ち帰り、仏壇の前に置いて寝てしまいます。

その夜中、その幽霊が源さんの家に訪ねてきて、自分は京都西陣の織屋清兵衛の娘「糸」と言い、今日の手向けの御礼に伺いました。

見ればあなたもやもめの身の上、逆縁ながら女房に、と。
源さんその日のうちに残っていた酒肴で祝言をあげます。

翌日、隣の安兵衛が事の顛末を知り、自分も女房をもらいたいと天神山安井神社へお詣りをします。

(源さんが昨日行った一心寺と同じ天王寺の上町台地にある安井神社一帯を天神山と言います。)

そこで、狐を獲っているという男と出会い、捕まえた狐を黒焼屋に売るというので、安兵衛はこの狐を買って逃がします。

覚書

枝雀が十八番とした噺で、特に狐を助けるところは誰も真似ができないような名演です。

「恋しくば訪ね来てみよ、南なる天神山の森の中まで」
と障子に残したところで、余韻を残しまま切ります。

古今亭志ん生~安兵衛狐


三代目柳家小さんが東京に移植して「墓見」という噺にし、五代目古今亭志ん生が「安兵衛狐」という題にして得意にしました。

幽霊の女房と狐の女房の話をふくらませ、長屋の近所の連中が狐じゃないのかと尋ね、狐が驚いて逃げていってしまう場面から、安兵衛も狐じゃないかと安兵衛の叔父を訪ね、安兵衛さんは来ませんかと聞くのを
「安兵衛はコン(来ん)」
「あ、おじさんも狐だ」
でサゲています。

桂雀松~天神山【動画】


枝雀の弟子雀松です。
自身も師匠にはまだまだ追いつけまへんと言います。

林家染二~天神山 障子曲書き【動画】


正体がばれてしまったところから浄瑠璃を真似た演出になり、
「恋しくば訪ね来てみよ、南なる天神山の森の中まで」
の句を曲書きをし、踊りながら去っていくところまでが見られます。

他では、安兵衛が家に戻ってこの句を見て半狂乱となって後を追うところを「芦屋道満大内鑑・保名狂乱」を真似て立ち踊りをするなども見られました。

桂文枝~天神山【動画】


こちらのサゲは地口で
「芦屋道満大内鑑  葛の葉 子別れ」をもじり、
「貸家道楽大裏長屋、ぐずの嬶(かか)ほったらかし」
となりますが、これはもう通じないでしょうね。

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