堀川~林家小染






お笑い・漫才芸人列伝お笑い・漫才芸人列伝
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親父の頭なら勿体無くなかった

堀川~林家小染

長屋で、親子三人侘び住まいをしている家族。元は立派な商売をしておりましたが、息子の酒好き女好きの極道で店も財産も呑み潰してしまいました。

今日も大トラで家に帰ってきますが、父親は「もう家に入れるな。」と母親に言います。

この間、寝ている親父の頭につまづいて「もったいない」と言った。親の頭を蹴って勿体無いと思うのならとこの晩は辛抱して寝たが、翌朝聞いてみたら「一升徳利にけつまずいたと思って勿体無いと言った。親父の頭なら言うんじゃなかった。」という。それでも母親は父親をなだめて息子を家に入れてしまいます。

このあと、向かいの長屋に帰ってきたのが、酒も博打も女もいらないが喧嘩と火事が好きでたまらないという喧嘩極道。

うどん屋が通るとこいつと喧嘩してやろうと声をかけ、足を洗わせ、うどんを勧められると「無理やり食わせるのか。」とすべてが喧嘩腰。

家に帰ると母親を蹴飛ばして起こし、飯に魚がついていないと文句を言い、金がないなら沖仲仕でもしろ、肩揉め、腰を撫でろ、足をさすれと極道の限り。

覚書

堀川は小染の師匠、三代目染丸が得意としていた古い噺で、酒極道と喧嘩極道が親を蹴ったり殴ったりとひどい話ではありながら、友人の近くが火事だと聞いて世話をやく親切な面が見えたり、猿廻しの口上が妙に可笑しくもあります。

飲んで暴れる人というのもなかなか見なくなりました。

この林家小染は普段は柔和な笑顔の優しい男でしたが、呑めば大虎。暴言を吐き、暴れて手がつけられず、警察のトラ箱をねぐらにしているような破天荒なキャラクターでした。

1984年1月29日、箕面の飲み屋で突然「トラックと喧嘩してきたる」と言って外へ飛び出してトラックに轢かれ、翌々日に死亡した。享年36歳。こんなアホはなかなかおりまへん、しかしよい噺家でした。

昔の友人で、酔っぱらってしまうとアホになり、灰皿代わりにしていたビール缶を飲もうとしたり、壁を殴って骨折したりしたのがいましたが、事業に失敗して行方知れず。彼が小染を贔屓にしていて、その死を大変惜しがっていたのを思い出します。

堀川~林家愛染

2009年に林家染丸に入門。いい雰囲気を持っていると思います。

落語 堀川 ディスコグラフィー

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