口入屋(引越しの夢)~桂米朝・古今亭志ん朝・三遊亭圓生他【動画】



桂米朝~口入屋

船場で古手屋を扱う商家に、口入れ屋を通じて別嬪の女中が来ます。

出迎えた番頭は女中に、給金は半期で六円しかないが、十銭、二十銭なりをお客に内入れ(手付金)をしてもらい、その分をワシがドガチャガしてあんたの懐へ入れる。六円が十円にも二十円にもなるということや。

ところで、ワシには夜中に寝ぼけるという癖があり、間違ってあんたの寝間へ入っていってしまうこともあるかもしれん。

そういうことがあったとしてもまぁ魚心あれば水心、ドガチャガと・・・

御寮さんが女中に尋ねたところ、両親を早くに亡くし、心斎橋の叔父の家に世話になっている、
仕事はもちろん芸事武芸百般にも通じていると言います。

今日から住み込みになると聴いた番頭、早々に店を締めて明かりを落とし、
夕飯もそこそこに皆を寝かせてしまいます。

番頭は起きていようとしまいますがつい寝てしまいます。
最初に目が醒めた二番番頭が女中の部屋に忍び込もうとしますが、
御寮人がこういうこともあろうと二階のゴロゴロの戸をきっちりと閉めてしまっています。

仕方がないので、台所へ回り、箱膳を積み上げた膳棚を手がかりに二階へ登ろうとしますが、
腕木が腐っており膳棚が傾き、肩で担ぐように支えていないと膳箱がガラガラと崩れてしまう状態に。

次に目が醒めたのが一番番頭。同じように戸に阻まれて台所へ。
膳棚に手をかけるかかけないかでまたこれが崩れ、もう片方をあわてて支えます。


覚書

現在では集団での生活や戦後の倫理観の定着で夜這いということも無くなったようですが、

昔は村祭りは男女の出逢いの場として使われ、若い者が集まって夜這いに出かけるなどもめずらしいことではなかったようです。

一夫一婦は基本でしたが、性に関してはあけっぴろげで「皆、村の子供」という意識があり、皆が助け合った時代にはこういう風習も良いものだったように思います。

昔の日本や、現在でも海外の未開部族の村などでは、旅人が泊まると娘や女房に伽をさせるということもあり、これは同族での婚姻を繰り返すと血が濃くなって良くないということに対する知恵でもあり、外部との交流が少ないところでは非常に理にかなったものでした。

東西でほぼ筋は同じですが、東京では堅物の主人の方針で、奉公人に女のことで間違いがあってはならないと、奉公人達が夜出歩くことを禁止して醜女の女中を選んで入れますが、夜這いが絶えず女中が居着きません。

困った主人が特別に性悪の女をと口入れ屋に頼んで入れてもらうことになります。

上方では主人(ごりょんさん)の言いつけで、器量の悪い女中ばかりを入れていたのを番頭が小僧に小遣いをやるからと、器量のよい女を口入れ屋に頼む場面が発端として語られます。

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