いもりの黒焼(色事根問)~桂米朝・笑福亭仁鶴【動画】



女にもてる10の条件

桂米朝~いもりの黒焼【動画】


ある男がご隠居さんに、女にもてる方法はないかと聞きに来ます。
ご隠居は、この十個のうち、ひとつふたつでもあれば女ができると言います
一 見得 小粋な着物を着ていること
二 男 男前であること
三 金 金をもっていること
四 芸 芸事ができること
五 精 真面目にコツコツと働くこと
六 おぼこ おぼこい(幼くてかわいい)こと
七 科白 人前で威勢のよい啖呵が切れてもめ事などでも収めるこができること
八 力 力持ちであること
九 肝 度胸のあること
十 評判 世間の評判が高いこと

十のうちひとつも持っていない男、実は米屋小町と言われる米屋の娘に惚れていてなんとかこちらを向かせたいと言います。

ご隠居は無理だと言いますが、どうしてもと言うなら「ほんまもんのイモリの黒焼き」というのを買って試してみろと言います。

普通のイモリの黒焼きは精力剤として売られていましたが、
交尾しているイモリの雌雄を引き離して焼けば、山を隔てていても煙が空中でいっしょになるという。

この雄のイモリの黒焼きの粉を男にふりかけておき、雌の粉を女にふりかけると女が男に夢中になるという惚れ薬。

男は高津さん(高津神社)の前にある黒焼屋でこれを求めて、米屋に向かいますが。。

覚書

米朝以外では聞いたことがないのですが、これも絶滅危惧種の噺ですね。

サゲは「飯米に追われてまんねゃ」というものですが、これもわからない。
「飯米に追われる」というのは、ご飯を食べるのにも苦労しているという貧乏暮らしを意味したもので、俵に追われているというのをかけているのですが、マクラで説明してしまうと途中でネタバレになってしまう、サゲてから説明するのも蛇足となるという具合でまことに苦しいですね。

現在ではもう、イモリの黒焼きというもの自体がそうそう売られておらず需要もない。
黒焼屋という店も昔はずいぶんあったらしいですが、現在では漢方薬を売る店で手に入るか入らないかという状況です。

噺に出てくる高津の黒焼屋は高津神社の西坂を降りた絵馬堂の下にあり、高津神社、黒焼屋ともにさまざまな落語の中で登場します。
高津の黒焼屋は、400年続いた老舗でしたが、昭和五十四年(1979年)に営業を終了しました。

米朝が看板が残っていたら欲しいと訪ねたそうですが、もう焼いてしまったとのことで、惜しいことをしたと話しています。

関西で黒焼きが残っていると言えば、大阪と奈良の境の「石切劔神社」、石切さんと呼ばれ「でんぼ(腫瘍)の神さん」として、出来物やガンなどにもご利益があると年中たくさんの人が参詣してお百度を踏む人々の姿も絶えない神社があり、

この参道、現在は占い屋が幅を利かせているものの、昔ながらのお菓子を売る店、漢方や黒焼きを売る店、陀羅尼助(だらにすけ)という胃腸薬を売る店、特にお年寄りの人では、これでないとダメだという人もいます、あるいは「アホにつける薬」「壁土を食べる子に効く薬」など昔から変わらない店も健在です。

東京では「伊藤黒焼店」という黒焼き専門店が上野黒門町(現:千代田区外神田6)で明治初期に創業し、現在も営業しています。

笑福亭仁鶴~色事根問(いろごとねどい)


「いもりの黒焼き」の前半部だけで切るものは、「色事根問」という題で演じられます。

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